生田9条の会 1周年のつどい

「生田9条の会1周年のつどい」が12月2日(日)日本キリスト教団「生田教会」で開催されました。

勇気と感動を心に湧き起こし、大成功のうちに終えることができました。 みなさんの協力と連帯、本当にありがとうございました。

講演する伊藤真さん

プログラムに沿ってダイジェストします。(詳細は「生田9条の会ニュース 第9号をご覧ください。

 オープニング

 司会は、運営委員の井上紀代さん(生田)と新海宣彦さん(南生田)です。

「太極拳」
 幕開けは、フィットネスクラブ「アスリエ生田」で太極拳を学ぶ町田浩子さん(左、三田)と片山きよ子さん(右)です。修得した太極拳の舞を二胡の伴奏に合わせてゆったりと力強く披露しました。

太極拳演舞

「太極剣」
 高山和美さんの太極剣。型が決まり動きにそつがありません。

 最後に3人で、改憲案を切り捨て、「I love 9 jo」(アイ・ラブ・9ジョウ)と背中のゼッケンで示すパフォーマンスがうまく決まりました。

太極剣演舞する高山さん

「二胡」
 太極拳演武に伴奏をつけていたのは栗谷在住の二胡奏者佐藤アキ子さんです。「アメージング・グレース」と「島唄」の聞き慣れたメロディと伸びやかな音色が教会堂に響きました。

二胡の演奏、佐藤アキ子さん
 
「呼びかけ人挨拶」
 本会の呼びかけ人でもあり会場の提供者でもある禿 準一牧師が「今年は2回この会場を使っていただきましたが、これも皆さんが運動をつづけてこられた結果で敬意を表します。平和を願う地域の人たちと何としても9条を守っていきたいと思っています。この次も、ぜひここを使ってください」と述べられました。
禿準一牧師

 連帯の挨拶

たま九条の会」の隈部直光(代表・三田)さんが連帯の挨拶をしました。「戦中の沖縄戦での集団自決に関する教科書検定に、先ごろ11万人を越す抗議集会が沖縄でありました。その結果、文科省が動かざるを得ないようになりましたが、それには涙ながらに訴える戦争体験者をマスコミ、とくにテレビが取り上げたことが大きな力になっていると思います。今後、私たちが宣伝活動や催し物を企画するときに、どうしてもテレビが取り上げざるを得ないような雰囲気にしていきたいと思っています」と話されました。

 講  演

司法試験界のカリスマ教師
憲法伝道師の伊藤 真さんが、
現憲法への熱い想いを語りました。


 わかりやすい生活上の例から、憲法の真髄を解明し、「人間性、その人らしさを尊重する社会をめざそうというのが憲法の基本的な考え方ですが、それをうち砕くのが戦争です。どんな名目であろうと人間として生きる権利を失わせてしまう戦争は絶対にやってはいけない、軍事力では国民の生命財産は守れないということが60年前に気づかれて私たちの憲法に宣言されたのです。」「このような憲法を知ってしまった責任として、みなさんに家庭や職場、地域などいろいろのところで、自民党の新憲法草案や憲法と法律の違いなどなんでもいいですから、話題にしていってほしいなと思っています」と最後に結びました。

伊藤真氏

 講演の終わりには、伊藤さんのことば1つひとつが胸にしみこみ、相づちを打ちながら、涙さえ流し聞き入る方もおられました。
 大長講で質疑応答が1問だけになってしまいましたが、時間一杯を使って答えていただきました。

 (なお、講演録は編集中です)

 カンパの訴え

 安川一平さん(南生田)が、これまで生田9条の会では「9」のつく日の駅頭宣伝活動などをやってきましたが、会費制をとっていないので資金が底をついてきました。募金箱にぜひカンパをお願いします、と訴えました。

 生田9条の会 総会

 活動報告は、事務局の石川明さん(生田)、会計報告は事務局の福井和夫さん(生田)、宣言の発表は安井俊子さん(三田)、運営委員の紹介は事務局の町田浩子さん(三田)でした。
 30人の運営委員が6つの係りを任意に分担し、それらの連絡調整役と運営委員会に責任を持つ事務局とで構成されています。
 報告で1年間を振り返ってみると、各係りが自主的に活動することで全体としての会の活動が実現しています。それぞれ拍手で承認されました。

安田俊子さん

宣言文を読み上げる安井俊子さん。この宣言文は30人のよびかけ人に文案が諮られ、意見を吸収し、運営委員会で練り上げられるなかで結実しました。

ミニコンサート 音楽集団・ルーエの皆さん

 バイオリン・佐藤雅子さん、クラリネット・百武真澄さん、ファゴット・伊藤千賀子さんの音楽集団「ルーエ」のみなさんとピアノの池田美奈子さん。

●曲目

「千の風になって」
「モーツァルトの百面相」
「カルメンファンタジー」
「冬メドレー」
「サウンド・オブ・ミュージック」

 いずれも4つの楽器のアンサンブルで、その音色の重なりは心をふるわせ、どこかで聴いたメロディーは教会のなかで聴くことで私たちをいっそう別世界に連れて行ってくれたようです。伊藤さんの講演といい、このコンサートといい、なんだかとっても得をした気分になり、豊かな気持ちにさせてくれました。

池田美奈子さん

池田美奈子さん

(ピアノ)

佐藤雅子さん

佐藤雅子さん

(バイオリン)

百武真澄さん

百武真澄さん

(クラリネット)

伊藤千賀子さん

伊藤千賀子さん

(ファゴット)

全員合唱

 コンサートの最後は、4人の伴奏にのせて全員で「ふるさと」の合唱です。この歌のように、いつまでもふる里を大切にしたい、二度と戦争を起こさない平和な日本を守っていきたいと思います。

井上紀代さんこのコンサートは、私たちの心に、きれいな泉を湧かせてくれたような幸せを感ずることができました。全員合唱をリードする司会の井上さん。

閉会のことば

 閉会の挨拶は、この地で9条の運動を準備する段階からずっとかかわってこられた運営委員の大村新一郎さん(事務局・西生田)です。みなさんの憲法と9条を守ろうとする意思とお力を1人でも多くこの会に寄せてください、という強い訴えでした。

会場アンケートから(感動・驚きの結果が!!)

. 講演会はいかがでしたか。ご感想をお書きください。

A
よいお話を聞けてよかったです。憲法を大切にする=人を大切にする。私にできることを、私なりにやっていけたらと思います。
週間金曜日に第1条から伊藤氏が解説されており、大変わかりやすかったので、一度生のことを聞きたく参加しました。少々早口すぎましたが、内容は良く、情熱が伝わりました。
素晴らしいの一語。「憲法を知ってしまったので責任を持つ」という言葉、胸にしみた。
理解が深まって良かった。
現憲法を守る必要がよくわかった。大変良い機会になりました。
憲法はこういうものか、目から鱗。時間がたつのはまったく苦にならず全心で聴き入る。最後は人間としてあるべき大切なことが個人の尊重とはどういうことかが身近な例の数々胸がいっぱいになり涙す。司会者の涙と同じ涙です。何かしなければという気持ちをかき立てる。今、言葉にできないが、わかりやすく、そして先生の情熱がひしひしと伝わり心打たれた。勇気をもらった。“理想”とは、どういうことか、同行した友人は来客があるので途中でと時間を示したが、それより聴き入るに値するお話だからと最後まで聞いて帰った。(70代)
憲法についての理解をはじめて深くし、いろいろ考えさせられました。大変感動しました。講演の内容を家族にも話したいと思っています。体のことなどいろいろな条件で直接行動はできませんが、自分でできることで9条=平和を守る努力をしたいと思っています。
憲法は法律の頂点にあるのではなく、国家を縛るものだと99条のあることがわかった。
素晴らしい 確信を持てるお話でした。
大変勉強になりました。今までわからなくて知人と会話することなく過ごしてきましたが、今後は大きな声で憲法9条について話題にするつもりです。
憲法とはどういうものかということを再認識させられました。
現憲法が先生の話で人類の英知の一つであることを知って心強さを覚えました。
大変素晴らしい講演でした。すごくパワフルで説得力があって、想像力のいらないような内容でした。この講演録はきっと手に入れたいなぁと思っています。
非常に面白かった。自分の考えを整理するのに大変役にたった。今の憲法を守っていくことに自信と勇気をもらったと思う。話し方が少し早すぎた感じだったが・・。
とてもわかりやすく良かった。
伊藤先生の講演を聴くのは今回が2回目だったが、前回同様今回も感動した。先生の情熱に心が熱くなるのを覚えた。私自身が現行憲法の精神そのものの中で生きてきていることを再確認した。これは学校教育を主として家庭、地域、さまざまな場面で私を育ててくれた人々の努力の賜なのだろうと思う。講演を聴いてそのことに思い至った。
伊藤先生の講演は素晴らしく、憲法の話の中で「根本が相手の立場を考えること違和感をなくしていくこと」との言葉に深く感動した。
「目から鱗・・」の素晴らしい内容で2時間があっという間に過ぎました。「9条を守る」ためにも「憲法を生かす」取り組みへの発展が求められている、と感じました。
非常にわかりやすく、肝要な論点をきちっと話され、心に落ちました。
どうして9条の大切なのかよくわかった。軍隊は国家を守るが国民は守ってくれない・・など、今まで漠然と9条を守らなければと思っていただけだったので・・。
今日、国民の人権が守られていないと感じることが多く、恐ろしく感じます。お話を聞かせていただき認識があまりに違っていました。ひとりでも多くの人にお教えください。(中略)話題にします。
若い世代に憲法の大きさを想像させるすごいお話。相手の立場で考えてみるという当たり前のことを一生懸命語っていただき、勇気がでました。ばあちゃん力を地域で暖かいふれあいの子供達に見せていきたい。
自分にとって違和感があってもいいのではないか?(個人の尊重)をしてそれを壊す戦争は絶対にしないように。軍事力によっては平和を守れない。この国に生まれた幸せを感じている今、これからの子供達のために私たち大人はこの素晴らしい憲法を守るため頑張る気持ちがしてきました。素晴らしいお話でした。
私が憲法を始めて学んだのは昭和29年です。以来、憲法を勉強してきましたが、伊藤先生のような視点で憲法を理解している方に初めて出会いました。今日から再び憲法について勉強してみたいと考えます。
非常にためになる講演会だった。今まで自分が持っていた認識の甘さを痛感した。今日の話をまわりに伝え、理想に向けて歩みを一歩ずつ進めていこうと思う。(20代)
非常に良かった。面白くわかりやすく大事なことだと思った。講演の回数を増やし、多数の人に聞いてもらえるといい。
本日の会は実に感銘を受けた。
憲法の本質を理解することができました。より多くの方に知ってもらいたい内容でした。
とてもためになった。他の人にも知って欲しいと思った。
講師の先生の2時間大変有益でありがとうございました。ただし高齢者にとって中休み10分があればと思います(70代)

. オープニング、コンサートはいかがでしたか?

A 
すばらしかったです。とってもとってもゆたかな気持ちになります。感謝の心で、これからも生きていきたいなぁ・・。
近隣の方が演じられるのはよいと思います。
変化があって良かった。
とても良かった。
楽しく心和みました。
素敵でした。
皆さまの熱意が伝わりました。
オープニングとしてこんな演武はさわやかな気分にさせてくれるので良いアイデアだと思います。
二胡の演奏がとても心和むような感じがして良かったです。
太極拳、二胡演奏ともに良かったのですが、太極拳で少し説明が欲しかった。
素晴らしいコンサートでした。日頃聞けないファゴットやビオラの生の演奏が聴けて良かったです。オープニングの太極拳もとても良かったです。
生演奏が聴けてありがとう!
心が和み素晴らしかったと思いました。
すがすがしい音色で心が和みました。
静かな演武と演奏で良かった。
(前略)コンサート、素晴らしいの一言であった。とてもきれいな音色に心が洗われた。究極の癒しでした。これを聞かずに帰ってしまった人は確実に損したと思う。
レベルが高いと思います。
表演は大変美しく良かった。二胡は難しい楽器なのに素晴らしかった。
普段見慣れないので大変興味深かった。
不思議な世界で素敵でした。
知り合いの方の演奏でもあり大変楽しく聞かせていただき選曲もポピュラーで楽しめました。故郷の合唱も楽しかったです。今後ともよろしくお願いします。

. その他、どのようなことでも、気がついたことを

A
音楽がとても好きなので、講演会にも来てみようと思いました。勉強にもなってコンサートも聴けるというのは一般の人にも楽しめると思いました。よかったです。ありがとうございました。みなさんのご活躍駅でお見かけしています、寒い季節かぜをひかないよう・・。(20代・女性)
熱気あり。心は皆一つという感じ。
多くの人が集まった。盛り上がった。
この会は全員にボールペンクリアファイルを配ったり、ポスターも金かかりすぎですね。
場所(教会)がとても良かったです。家の近くだったので行ってみようかなと思いました。
久しぶりにあった知人は書のことで協力できる?と訪ねたら、「協力する」と。あとで連絡します。かむろ牧師に感謝します。
9条もしかり、裁判もしかり、報道もしかり、私たちは本当のことを知らず、本当に恐ろしいと思います。
同じ地域に住む人々がこの学びでたくさんの勇気で大きくなっていく生田を感じます。
やはり現代の若者は徐々に戦争への意識が薄れてきている。戦争を体験した世代が少なくなっていく中、その悲惨さなど忘れ去られてはならないことを今の若い世代に伝え、今後も忘れないように受け継いでいかなければならないと感じた。それにはまず、われわれ若い世代が意識改革をし、自主的にできることから始めていく必要があると思った。(20代・男性)
出席者に親切で大変良かった。駅からの案内も100%で、参考にします。
講演を聴いて思ったこと。この憲法を各国語に訳して(外国の)新聞に載せたらいいと思う。日本の憲法の素晴らしさを知ってもらえる。日本の新聞にも先生のしてくれたような解説を付けて載せる。
9条を護(守)るというよりは、積極的な意味を持つよう敷衍(ふえん)とか実施するとか平和に徹するという意味を持つような言い方を提案します。“護憲”は受け身的である。

. 今後やって欲しいことなど

A
中・高校生の子供にも聞かせたいので、伊藤先生の講演があれば嬉しい。でもテストや他の用事で忙しいのが現実‥‥。
国民一人ひとり人権の守られる社会をつくるために、どうか、9条、裁判、報道にもルールがあることをどう考えられるか、また伊藤真先生のお話をお聞きしたいです。(中略)カンパさせていただきます。(50代)
内戦が頻発している地域など、日本にいてはなかなかわからない世界での戦争に関する現状などをテーマにするのもわれわれ若い世代の認識を変えるのには有効だと思います(20代)
定期的にこのような催しをやることは大変良いと思います。
慶応大教授の小林節先生の講演も面白いと思います。改憲派として有名ですが、自民党とは立場が大きく異なり、むしろ伊藤先生に近い立場です。(20代・男性)
戦争体験の座談会、また若い方の戦争賛美の意見を聞ければと思います。(靖国も含めて)

・会場アンケートは、42人の方から寄せられ、回収率はなんと約31%強でした。
・年代別にみると
 20代─3人 30代─0人 40代─3人 50代─7人 60代─14人
 70代─14人 80代─1人 となっています。
 駅頭宣伝など参加要請をさせてもらってもよいという方が9人ほどおられ、心強いかぎりでした。どうぞ、連絡を差し上げますのでご一緒しましょう。また、いろいろな個性や特技を生かして協力してもよいという方もおられましたし、最後の質問のように今後やってほしいことにもいくつかアイディアをいただきました。負担にならない範囲でみなさんのやりたいことを実現しながら、9条を守り憲法を生かす運動をすすめていきましょう。アンケートへのご協力、ほんとうにありがとうございました。

生田9条の会

●川崎市多摩区西生田1-2-11 岡田方
●http://www5b.biglobe.ne.jp/~iguti/
●Tel 080-6663-5058
●Fax 044-922-1937(変更しました)
● ikuta9jo@hotmail.co.jp