【Magnolia】



作:藤和 価格:100円 A7サイズ 6ページ

ある修道士が思い出の人と再会する話。
手のひらサイズの折り本です。
※追々仕様を変えるかも知れません。

--本文サンプル--

 私はこの街にある修道院に住んでいる修道士。
 外界とは殆ど隔たっている空間で生活しているけれども、偶に他の地区に有る教会へお遣いに出ることがある。
 私がよく遣いに出されるのは、布屋や糸屋、それに仕立て屋などが主に集まっている地区に有る教会だ。
 この街には色々な地区がある。港町であるから、当然船着き場があるし、 食料品を扱う市場がでる所もある。私が住んでいる地区は貴族や富豪など豊かな家が多いけれども、 それとは対照的に貧しい者が集まるスラムが有るのも知っている。
 私が生きている世界はとても狭くて、だからこそ、偶に外に出た時に目に入る、ごく当たり前と言われている物も、 新鮮な物のように映った。
 もちろん、中には目を背けたくなるようなものもあるけれど。

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