伊和島隆信(NPC)
大学生にしてNF社社長。
伊達と酔狂で人生を渡り歩いている男。
実際は自分の立場をよくわきまえており、責任もって自分を信じた社員たちを全力で庇護している。
彼としては『銅臭』にまみれる生活は嫌いなのだが、頼られたからには自分の力がいらなくなる日までは助け続けることだろう。
竜一とは中学以来のつきあいで、ほとんど行動をともにしている。
お互い背中を任せられる相棒として認識している仲。
彼もまた重い【天数】を背負わされている。
【天数】により今日の自体を推測していた仙界が、この事態に介入するために最強の切り札【申公豹】の魂を宿せる肉体および精神を持つ者を生み出すために作られた血統が伊和島家であり、その最終目的がこの隆信を作り出すことにあった。
隆信はその事実をかなり早い時期から知っており、それで悩み捨て鉢──周りからは決してそのようには見えないのだが──に生きていた。
そのくびきから解放したのが竜一と今は亡き日室恭祐であった。
それ以来三人は心友として数々の事件に首を突っ込み、自分の意志で人生を歩いていた。
だが、奈良馬盛里に【大日如来】の転生体になる可能性が高かった日室恭祐を殺されてから再び歯車が狂い出す。
心友の敵を討つために【殺戒】を破ってでも奈良馬盛里を殺すことを固く決意する隆信。
これこそが仙界が望んだ伊和島隆信の役回りだったのである。
仙界の一部上層部からしてみれば、【人間宝貝】とまで太上老君に可愛がられている申公豹は煙たい存在であった。
事実、彼がその気になれば間違いなく最高位の仙人になってしまうからである。
場合によっては天界の住人にも慣れるであろう。
なぜならば彼こそがこの世の中でただ唯一【王の器】を持ちながら王になることを断った男だからである。
潜在的な政敵を抹殺するのと世界を闇に導く者を一辺になくすという一挙両得の作戦を狙ったのだ。
だが、結果を言えば、奈良馬盛里は【草陰流の誓い】よりも覚醒した【天之香香背男】としての【闇将軍】としての責務を果たすために【殺さずの活人剣】の理念に反した竜一が止めを刺している。
これで全てが終わったかのように思えたのだが、それは【始まりの終わり】にしかすぎなかったのである。
隆信と竜一の【世界の半分】に対する終わりなき戦いはこれからが本番だったのである。
最終奥義『はねおとし』と『雷公鞭』を引っ提げて、誰も勝てない境地にまっしぐら。
防御、回避技無効の投げ技って最低。まぁ、受け身はとれますが。
その上三段投げだから全部入るとすごいことになります。無属性だし。
『雷公鞭』も酷い感じだからますます凶悪な働きをしそうですが、人間相手には使えないからまだマシですな、こっちは。
相変わらず神出鬼没の活躍をしてくれることでしょう。
神月武人(NPC)
警察庁刑事部捜査零課の課長。
最強の退魔師の一人にして、紙代剣一と剣生鷹景の心友。
九天応元雷声普化天尊の幻鏡体。
【双竜金鞭】という名のトンファー装備のため、防御力と素手攻撃力がバカみたいにある強い方。
その上、最高位の雷神のためアホみたいに強い相性を誇る。
だが、この人が直接戦わなくてはならない状況に陥った=大日本帝国の危機であろうから余り全面に出ているのは望ましくない。
政界にも顔が利き、腹芸も得意。
味方にして損はない方である。
で、データいじっていて思ったこと。
何ですか、その物理防御力154って(遠い目)?
あんた物理系攻撃全て反射でしょうが、無属性以外。
発勁したら飛んでいかないヤツが一人もいないってどういうことですか(嘆息)。
いろいろと問題がありすぎる最強の人。
剣生和泉(NPC)
剣生家長女。鷹景の妻。
セッション中には名前さえ出てきていないキャラ。
剣生派草影流薙刀術を修める。
竜一の腹違いの姉に当たり、母親に似て、術能力に秀でている。
ハリティーの転生者らしい。
この人は割合まとも。
でも薙刀の破壊力次第では……考えたくないなぁ。
草影流の特徴として、『敏捷度は25程度、直感さえあれば何とでもなる』の特徴を地でいく方です。
『抜刀術』が前提技能だから『見切れ』ば全て終わってしまうという……。
反撃技能『無双の型』を使えば薙刀でも反撃可能という最低ッぷり。
そう考えると……竜一が一番弱いかもなぁ。
剣生鷹景(NPC)
剣生三兄弟の一番上だが婿養子のため長男ではない。
旧姓八牟田鷹景。
最強の退魔師の一人なのだが、【疾捷鬼】に何度も斬られているため長時間の戦闘には体が耐えられず、すでに現役として働くにはいろいろと不便な身となっている。
前世上杉謙信、毘沙門天の転生体である。
前世の愛刀【あずき長光】を獲物とする。
【草陰流・陰】の創始者。
現草陰流師範代筆頭。
どう考えても竜一では勝てない力量の持ち主である。
データを作って思ったことはただ一つ。
幻鏡体でもないくせになぜに強さ『80』もある(滅)?
同レベルの神月武人と比べても偉く遜色ない強さです。
これだから、剣生の剣士は怖いんだよ……。
多分、神月に勝てるかもしれない能力者。
彼以外は絶対に勝てない、なぜならば『転ぶ』上『破壊力』が足らないから。
剣生虎次郎(NPC)
剣生三兄弟の一番下の子。剣生家の血は引いていない、拾われっ子である。
剣生雅成氏が仕事の時に拾ってそのまま鷹景に預けた。
天性のサイキッカーであり、人の心がのぞけるため【さとり】として忌み嫌われていた。
そのためか、人に心を開かずいたずらばかりしていたのだが、心が読めない上、力が通じない相手──鷹景にしつけられ、和泉に可愛がられ、竜一に遊んでもらっている内に徐々に心を開いていく。
竜一の金魚の糞をしている内に見よう見まねで剣が扱えるようになり、自信も剣生の道を歩くことを決意して鷹景に弟子入り。抜刀術と手裏剣術を学び、めきめきと頭角を現していく。
現状では気づかれていないが、前世は武田信玄、不動明王の転生体である。
データは直感が以上に高いだけで余り怖くはない。
しかし、そのうち見切りがアホみたいに高くなるのは目に見えている。
その上、神人もしくは幻鏡体にでもなった日には兄二人でも勝てるか怪しいレベルに達するだろう。
今は物理攻撃手段が弱いから安心ですがね。
剣生竜一(NPC)
剣生三兄弟の中に当たるが、長男である。
剣生家が生み出した最高の素質を有する血の集大成。
剣生家とは剣豪将軍足利義輝の御落胤の子孫であり、親子代々一子相伝の草陰流と日本をあやかしから守る闇将軍の使命を自らに課した家である。
そのため、一族は術者の血を交えることで異界のモノに対して対抗すべく血統を育て上げてきた。
竜一はその血統の最高傑作として生み出されてきたのである。
竜一自体の才能と相俟って高校時代から最強の退魔師の一人としてあげられるまでに成長する。
父であり師である武幻斎、義兄となった鷹景に剣で赤子扱いされるため、それにうち勝とうと独自に剣を工夫し、二刀流の剣生草陰流・改を編み出すことに成功する。
前世は足利義輝の御落胤、その前が源義経。
彼には大きな秘密がありその優れた血統であるがために日本最大の凶神である【天津甕星】の魂の系譜に連なることとなってしまった。
だが、それを竜一ははね除け、【天津甕星】のニギミタマである【天之香香背男】の転生体としてこの国を守ることを誓った。
奇しくも大日本帝国の領域である西国(九州、中国方面)で【天之香香背男】が星神思想で祀られている。
逆を言えば、東国(中部、関東方面)では【天津甕星】として祟り神扱いされているのだが。
獲物は剣生家伝来の【ヒヒイロカネ】製の【御神刀】二振りである。
この男に関してはほとんどノーコメント。
元が元なだけに幻鏡体化したら余りの強さに絶句。
そして、得物を手に入れた途端誰も勝てないレベルまで達して嘆息。
まぁ、世界の半分と戦うからには……と納得するしかないのが泣けてくる。