結膜下出血



  白目が真っ赤になりました。痛くもなんともないのですが周りの人が心配するので来
  ました。
眼底出血でないか心配です。白目に出血すると脳の出血の前触れだと言われ
  ました。

   毎日、23人、白目の出血で受診します。見た目がすごいので心配する人が多いです
  ほとんど
の場合心配ないのです。見た目がすごそうな結膜下出血について説明します。
   
                  @       結膜下出血とは

   結膜の下の小さい血管が切れて出血したもので、
    白目の部分が真っ赤になります。(左写真)
   出血がおきたときは目がごろごろしますがほとん
    ど症状はありません。

   出血して1,2日は白目の下を血液が広がります
 
   ので、出血の範囲が広くなることもあります。
    1、2週間して自然と吸収します。




               
  A   
眼底出血と違うのですか

   眼底は目の奥のほうです。眼底に出血がおきても

    外からはみることができません。結膜に出血して
    も眼底には出血がおきません。左図の前の赤い部
    分が結膜下出血、後ろの赤い部分が眼底出血です。
    また角膜(黒目)には血管がないため出血はお
    きません。結膜(白目)は血管が豊富なので出血
    がおきます。



   B      出血と充血は違うのですか

   どちらも、患者さんは目が赤くなるといいます。
     出血は血管が切れて血液がでるのでその部分に血
     管は見えません。充血は血管が太くなった状態で
     すので血管がすじになって見えます。結膜炎のと
     きは充血がおきます。(左下写真)



C  原因は

  一番多いのは(ほぼ100%)、これといった原因がないものです。目をこすった
  り、くしゃみや
咳をしたり、酒を飲んだりすることが誘因となることもあります。
  外傷や手術、眼球を強く打ったり、手術の後は出血がおきることがあります。 
  急性結膜炎   ウイルスによっておきる結膜炎では出血がおきることがあります
  全身的な病気   高血圧、糖尿病、血液の病気、腎臓の病気などで出血がおきるこ
           ともあります。
     1ヶ月のうちに何回も繰り返すようなら、異常がないか検査をします。

D     治療は

   ほとんどは自然と吸収します。ごろごろするようなら炎症を抑える点眼を使います。

E     心配な結膜下出血は

    次のようなときは、眼科で検査を受けたほうがいいです。眼外傷後の出血、痛み
    や
かゆみや目やにを伴うとき、何回も繰りかえすとき、熱があるとき


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