近視の進行を少なくする 2025.5
現在のところ、近視の進行を少なくする方法として次のことが有効とされています。
① 近業を避ける
② 太陽光を浴びる
③ 低濃度アトロピン点眼
④ 近視進行抑制コンタクト
⑤ オルソケラトロジー
それぞれ、効果は大きくはないですが、近視進行の抑制が報告されています。
当院で行っている方法は、低濃度アトロピン点眼と近視進行抑制コンタクトです。
濃度アトロピン点眼
参天製薬から発売されました。以前は、シンガポールから個人輸入して使われていました。
国内で販売されるので当院でも使い始めます。安全な点眼ですが、保険で使えないために、
診察は自費、点眼薬の費用も全額自己負担です。
近視進行抑制の仕組みははっきりとはわかっていません。目の長さが伸びるのを抑制します。

進行抑制コンタクト
シード1day Pure EDOF というレンズを使います。遠近両用のコンタクトレンズですが、
そのデザインから近視進行抑制に効果があることがわかっています。
進行を抑制する仕組みはオルソケラトロジーと同じです。
普通のレンズでは左図のように周辺部のピントがあいません。これが近視を進行させる原因
と言われています、このコンタクトで周辺部もピントがあうようにします。1日の使い捨て
レンズですので安全性があります。ただ、普通のレンズよりやや割高です。
診察には保険が使えます。

どんな人に使うか
進行して強度の近視になる可能性がある時は、使用を考えます。
小学校低学年からの強い近視、親が強度近視の時など
親の強い希望があり、近視の進行を少しでも抑えたい時も使えます
使い分けは
コンタクトを希望しない人、出し入れや手入れができない人は、低濃度アトロピン点眼
コンタクトを使っている、使ってもいい人は近視進行抑制コンタクト
希望があればコンタクトと点眼を併用することもできます。
戻る