いわゆる目の不定愁訴      2024.9

ウィキペディアによると、不定愁訴(ふていしゅうそ)は、「頭が重い」「疲労感がとれない」
「よく眠れない」「なんとなく具合が悪い」などいろいろな自覚症状の訴えがあるが、検査して
も客観的な所見に乏しく、原因となる病気が見つからない状態を指す。症状が安定しないため治
療も難しく周囲の理解も得られにくい状態とあります。


目の不定愁訴とは
目でも不定愁訴といわれる状態があります。「目がゴロゴロする」「しょぼしょぼする」「涙が出る」
「もやっとする」「すっきりしない」「目やにがでる」「朝、目が開かない」「まぶしい」など、なん
なく目の調子が悪いが、検査しても原因となる病気が見つからない状態を指します。



目の不定愁訴の原因となる病気・要因
ドライアイ、メガネの度数が合っていない、メガネのフィッティングが悪い、結膜の弛み、眼瞼痙攣、
斜視、軽い白内障、緑内障、鼻・歯・耳の病気、精神的要因、環境要因など、いろいろあります。
私がいつも疑問に思ったり心配するのは
  愁訴が多くて変化すると不定愁訴と判断してしまうのでは
  検査が不十分だったり、見落としがあって、不定愁訴と言われている患者さんもいるのでは
  不定愁訴と決めつけるのは、医者の知識不足のこともあるのでは

検査や治療は根気よくすることが必要です
訴えが強く、それを説明できないような時にいろいろな可能性を考えて、検査して薬を変えてみます。
患者さんにお願いしたいことは
  症状について、どのような症状が、いつ始まり、どのくらい続くか、どうすると楽になる、どん
  な時に悪化するか説明する努力をしてください。こちらもいろいろ質問します。
  いろいろな可能性を考えて治療しますが、点眼など決められた回数を守ってください。
  今の具合の悪さを一つの病気で説明できないこともあります。一つずつ解決していく必要があります。
   お勧めした治療は受けてください。

異常がないと診断するのは難しいです
「異常がないです」と言うのは難しいです。「今できる検査では異常は見つかりません」というのが正
しいと思います。異常が見つからないときは不定愁訴を少しでも軽くしていく方法を考えます。
 
  実は、毎日の外来は、不定愁訴でいっぱいです。