皆既月食の月はなぜ赤い       2022.12

     

118日は皆既月食でした。月が見えなくなるかと思ったのですが、皆既月食になったとたんに月が
赤く見えました。なぜ月が見えて、なぜ赤く見えたのでしょうか。

皆既月食とは 月が地球の影に全部隠れる状態です。右の図を見ると理解しやすいと思います。


なぜ月が見えるのでしょうか
地球の影に隠れるなら月は見えなくなるはずです。
しかし赤い月が見えました。当日は、写真のように月食
が進みました。2枚目までが、部分
月食です。3枚目の皆既月食になると赤い月が見えました。月が見えると
いうことは太陽の
光が月に届いているということです。

   

なぜ太陽光が月に届くのでしょうか
太陽光は、真空の宇宙から大気に入るときと大気から真空
の宇宙に出るときに曲がります。屈折といいます。
そのた
めに太陽光は地球の裏側に届いて月を照らします。教科書などの説明で太陽光が平行光線になってい
ないもの
がありますが間違いです。


なぜ赤く見えるのでしょうか
太陽光は大気中の波長より小さな粒子(酸素・窒素などの分子)中を通過するとき散乱します(レイリー散乱)。
波長の短い光は
粒子にあたり散乱します、波長の長い赤の一部は粒子をかわして大気を通過できます。太陽光の
うち大気を通り抜けた赤が届くた
め月は赤く光ります。波長より大きな粒子にはすべての光が散乱します
(ミュー
散乱)。
教科書などで、大気中のゴミや水滴による散乱が赤くみ
える原因と説明してあるものがありますが間違いです。


月食のまとめの図です
アストロアーツの図がわかりやすかったので引用しました。月が本影にはいると皆既月食です。太陽光が一部届く
と半影
となり部分月食となります。  

                


                     戻る