視力検査に書いてある + -    2021.9

視力検査が終わって、カルテを見ながら、遠視ですとか近視ですとか説明します。
患者さんに「数字と数字の前にある( + -)はなんですか」と聞かれます。

視力検査の記入例
 RV = 0.6(1.2× +1.0D)
 右目の視力は、眼鏡を掛けないと0.6、眼鏡を掛けると1.2、眼鏡の度数は+1.0D
 LV = 0.4(1.0×-2.0D)
 
左目の視力は、眼鏡を掛けないと0.4、眼鏡を掛けると1.0、眼鏡の度数は-2.0D

+1.0の意味(下左図)
  遠方から来た光は、レンズによって内側に曲げられてレンズの後方に像を結びます。
 焦点といいます。このレンズは凸レンズで、( + )と表記
します。
 レンズの強さはD(ディオプター)で表します。
   D = +( 1 / レンズから焦点までの距離 m)
     レンズの1m後ろに焦点がある  1/1  = +1D
   レンズの0.5m後ろに焦点がある 1/0.5m = +2D
    数字が大きいほどレンズの近くに焦点があります。

−2.0Dの意味(下右図)
 遠方から来た光は、レンズにより外側に曲げられます。 レンズの前側に焦点がきます。
 光は焦点から出てきたように
見えます。
 このレンズは凹レンズで(-)と表記します。

    D = -(1/レンズから焦点までの距離 m )
    レンズの0.5m前に焦点があると -1/0.5m =-2D

    


近視のときは凹レンズ(下上図)
 図は近視の目です。遠方からの光は眼底の 前にピントがあるので良く見えません。
 右図は
凹レンズを使った時です。光は凹レンズで外に曲げられ、眼底にピントが合います。

遠視の時は凸レンズ(下下図)
 図は遠視の目です。遠方からの光は眼底の後ろにピントがあるので良く見えません。
 凸レンズを
使うと、光は内側に曲げられて眼底にピントが合います



  


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