コンタクトレンズが眼瞼下垂を引きおこす 2018.5
コンタクトレンズを長期に使用していると、眼瞼下垂になってくることがあります。
なぜコンタクトレンズの装用が眼瞼下垂を引き起こすのでしょうか。写真は、コンタク
トレンズによって眼瞼下垂がおきている目です。黒目の上にあるのがハードレンズです。
どのような人に多いか
経験的には、ハードレンズを長期間使用した人に多いです。 ハードレンズは、日本で長期に
販売されていて、30年~40年装用している人がいます。
ハードレンズを使用している人はそうでない人に比べて眼瞼下垂になるリスクが19.9倍高い
という報告があります。(2013年 京都府立医科大学眼科)
海外ではソフトレンズの装用により眼瞼下垂になるリスクが高くなるという報告もあります。
ソフトレンズもこれから長期装用者がふえてくると眼瞼下垂が増えてくるかもしれません。
なぜ眼瞼下垂になるか
次のようなことが考えられています
① コンタクトレンズの出し入れをするときに瞼を引っ張ったり広げたりすると、瞼を上げる
筋肉が外れたり緩んだりする。
②コンタクトレンズをしていると瞬きの時に抵抗が大きくなり、瞼を上げる筋肉が伸ばされる。
③コンタクトレンズの異物としての刺激で慢性的な炎症が筋肉におきるために働きが悪くなる
※ 障害をうける部分は、上図のミュラー筋と挙筋腱膜
対策は
①眼瞼下垂が軽ければ、眼瞼下垂の危険の少ない、ソフトレンズに変える。
②ハードレンズの出し入れにスポイトを使って、瞼を引っ張らないようにする。
③コンタクトレンズの装用時間を短くする。
④コンタクトレンズを常に清潔に保ち炎症をおきないようにする。出来たらワンデータイプの
⑤希望があれば、眼瞼下垂の手術をする。
下写真は左が手術前、右が手術後です。
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