閃輝暗点(せんきあんてん)      2015.9

ある日突然、目の前にチカチカ光るものが見えて、その後、その場所がはっきり見えなくな
る発作があります。両目に起こり20分ほど続きます。このような発作を閃輝暗点といいます。
多くの場合、閃輝暗点の途中か治まってから頭痛がおきます。





原因は脳の血管が痙攣をおこすこと

目から入った刺激は最終的に後頭葉(脳の後ろの
部分)の視中枢(物を感じる部分)に達
します。
後頭葉に血液を送っている血管が痙攣をおこし血流が減少するために起こります。
痙攣が治まって
血管が開くと大量に血液が流れ込むために頭痛がおきます。右図のように、
右の後頭葉への血液が
減少すると、両目の左側の視野に異常が見られます。視神経は図の
ように交差しているので両眼に
異常を自覚します。


発作の特徴は
10歳代から30歳代の若い年齢層に多いです。週に一回~数か月に一回程度起きることが多い
す。閃輝暗点は10分から20分で消えます。頭痛も一日以内におさまります。

誘因は
ストレスが引き金となることがあります。仕事が忙しく疲れた時、ゴルフのパターで緊張し
た時、忙しく食事が不規則になった時、たばこを吸った後、女性の場合は生理と
関係あり、
妊娠の時や更年期では発作がおきないと言われています。

発作が起きたら
まず座ったり、横になって安静にしましょう。しばしば発作が起きる人は、発作の起きた
状況を記録しておくと誘因を推定できる可能性があります。頭痛が我慢できないようで
あれば閃輝暗点が起きた時に血管を収縮させる薬を使うこともあります。
発作が頻発するときは他に病気があるかもしれないので神経内科で頭部の検査を受けて
くといいと思います。

中年以降の人ではこの発作が脳梗塞などの危険信号の事もあり、CTMRIの検査を受ける
ことをお勧めします。


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