星状硝子体症 2013.8
眼底検査をすると、目の中に星を散りばめたような濁りを認めることがあります。
星状硝子体症(せいじょうしょうしたいしょう)といいます。
ドックの検査などで発見されることもあります。
眼底写真を見るとなんとなくすごそうなので心配する人もいます。
星状硝子体症とは
小さな球状の粒子が正常な硝子体に蓄積する状態です。(左図の黄色い点です)
体の中のリン酸化カルシウムの結晶が硝子体内に出てくるのですが、原因は不明です。
片目におきます(理由はわかりませんが、両目の人は見たことがありません)
男性、高齢者に多いです。全体の1%に見られます。 家族性はありません。
糖尿病、高血圧、動脈硬化症、痛風に合併することもあります。
星状硝子体症の症状は
黄色の反射性の小さな球状のものが、多数硝子体中に見られます。
上右写真では、水晶体の後ろの部分に白っぽい濁りがあるのがわかります。
下左の写真は、白内障の手術の後に認められた濁りです。眼内レンズの後ろに白
い濁りがあります。
眼底写真を撮ると、一面に濁りが写ります。(下右写真)
眼底写真でみると濁りが多くて見えにくそうですが、ほとんどの人が自覚症状は
なく視力低下もありません。少しずつ増えるために気にならないのかもしれません。
稀に、飛蚊症やカスミを自覚する人がいます。
星状硝子体症の治療は
自覚症状がないので手術で取ることはしないで経過を観察します。
飛蚊症を強く感じる人は、手術でとることもありますが、稀です。
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