蛇 の 目        20131

 

今年は「へび年」です。ヘビは爬虫類ですが、他の爬虫類と違って、目は特殊な構造と
働きをもっています。

 

ヘビの目の特徴

ヘビには瞼がありません
 ヘビの祖先は、地中に潜ったトカゲだといわれています。地中の生活では目は閉じて
 いたほうが便利なので、上下
の瞼がくっついてしまいました。(足も移動に便利なよ
 うに退化してしまいました。)その後、地上での生活を始めるようになり、見ることが
 必要となり、閉じてしまった瞼が透明になってきました。透明の膜になりコンタクト
 レンズのように角膜を保護す
るようになりました。この膜をスペクタクルといいます。
 左写真は脱皮した皮です。目の部分のスペクタクルも一緒に脱皮します。(赤い矢印
 の部分)
瞼のない脊椎動物は他では魚だけです。魚は水の中にいるので目が乾かない
 ので瞼がありません。


ヘビはピント合わせに水晶体を移動させます
  ヘビは水晶体を動かしてピント合わせします。近くの物を見るときに、ヘビ以外の地
 上の脊椎動物では水晶体の厚さを変化させてピントあわせします。
地中ではピントを
 合わせる必要がなく、水晶体が退化してしまい厚さを変えることができなくなりまし
 た。地上での生活ではピント合わせが必要となり水晶体と移動することでピント合わ
 せするようになりました。


3の目
 目の働きを補うために、赤外線を感知するピット器官があります。右写真(黒い矢印
 は鼻の穴、赤い矢印はピット器官)
熱を出す動物は遠赤外線をだします。遠赤外線を
 ピット器官
で探知して動物を見つけます。

    


蛇の目(じゃのめ)
 ヘビの目の模様を蛇の目といいます。左は「蛇の目傘」 右は「蛇の目の盃」と
 いいます。

    

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