ドライアイの診断と治療法       2012.3

 

ドライアイを心配して受診する患者さんが多いです。どのような時にドライアイを疑って、
どのような検査をして、どのような治療をするか説明します。

ドライアイ自己診断シート
  次のうち5項目以上に当てはまるとドライアイが疑われます。チェックしてください。
   1、目が疲れやすい   2、目やにが出る    3、涙が急に出る 
   4、目がかゆい     5、目が赤くなりやすい 6、目が乾いた感じがする
   7、目が痛い      8、目がゴロゴロする  9、物がかすんで見える
  10、目が重たい    11、目に不快感がある 12、光をまぶしく感じやすい

ドライアイの検査
  ドライアイを疑う時は、次のように診察していきます。
   1、スリットランプ(院長の前にある器械)で涙の量、瞼の状態、黒目、白目の
      状態を見ます
   2、涙をフルオレセインという薬で染めて、涙の量、黒目の乾き具合、黒目、
      白目に傷がないか見ます
   3、必要によって黒目の表面の涙の状態を器械で調べます(TSASという器械です)
   4、分泌される涙の量を測ります(シルマーテスト)

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フルオレセイン検査 左写真の黒く抜けている部分が涙のない場所。右写真は治療後。


ドライアイの治療
  ドライアイと診断したら、ほとんどの場合は、次のような治療から開始します。
  効き目が実感できるまでに、3週間〜1ヵ月かかりますので、面倒でも1ヵ月は
  しっかり点眼してください。
  ジクアス点眼 16
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  4時間に1回点眼する必要はありません。午前3回、午後3回で
   いいです。ジクアスは涙の成分のうち水とムチンの分泌を促します。
   涙を増やして、目の状態を良くします。

  0.1%フルメトロン点眼 12
IMGP0208.jpg
朝晩点眼します。ジクアスと一緒につけるときは、まずフルメトロンを
点眼し、
5分位あけてジクアスを点眼してください。ドライアイのために
         おきている炎症を抑えるのが目的です。

  結膜が弛んでいたり(結膜弛緩症)、瞼の縁にある脂肪をだす腺の異常があるときは
  それに対する治療を追加します。  重症なドライアイでは、涙点プラグやキープティ
   アという治療をします。


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