涙 っ ぽ い
涙っぽい、スッキリしない、ハンカチが手放せない、涙でただれる、など涙に関する
具合の悪さを訴える人が沢山います。涙を写真にとってみると具合の悪さが解ります。
涙の流れ

涙は、上マブタの外側にある涙腺でつくられて、目の表面を流
れて、内側にある涙点という孔に吸い込まれ、鼻に流れていき
ます。
涙っぽい 涙っぽくて具合が悪いと言う人が沢山います。涙が
溜まったり溢れて涙っぽいと感じる人と、涙は出ていないのにス
ッキリしないから涙っぽいと訴える人、白内障の始まりで霞んで
いるのを涙っぽいという人もいます。本当に涙の問題で涙っぽい
のか調べる必要があります。涙の状態を知るためには涙を撮すと
わかります。
涙を撮す



涙は透明ですので、目に溜まったり、外にあふれてこないと見ることはできません。
涙を見るためには涙に色をつけます。角膜の傷を調べるときや眼圧測定に使うフルオ
レスチン試験紙を使います。フルオレスチンは黄色の色素です。生食で濡らして白目
につけます。これだけではわかりにくいのですがフラッシュをたいて写真を撮ると涙
が黄色く写ります。写真左は、左目にフルオレスチンを使った状態です。右目は白く
左目は黄色く染まった涙のために黄色くなっています。写真中央は、10秒後です、瞬
きすることによって黄色い涙が流れて、白目が白く見えます。写真右は、フラッシュに青
いフイルターをつけて撮った写真です。涙の流れがよくわかります。
実際の例で見ると


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左の写真は左の鼻涙管閉塞の患者さんです。左目の涙が流れ出て、左目の外側の瞼が涙
で濡れているのがわかります。中央の写真は、冷たい風に当たると涙がでるという患者
さんです。涙を染めてから外に行ってきてもらうと、左の目から涙が溢れています。
右の写真は、中央の患者さんに、涙を少なくする点眼をしてから外に行ってきてもらっ
たものです。涙が溢れていないことがわかります。
涙っぽく感じる病気
涙の量や流れに異常がないのに涙っぽいと訴えることがあります。白内障のために霞ん
で見えるのを涙のためだと感じる人がいます。緑内障で視野が狭くすっきりしないのも
涙っぽいと感じる人います。目の疲れのために涙っぽく感じることもあります。
実際の診察では
涙っぽいと訴えて受診する患者さんに、まず涙に色をつけて涙の状態を調べます。涙が
外に溢れているならば、涙の流れを調べます。涙が溜まっていなかったり、外に溢れて
いないならば、実際は涙のせいで涙っぽいのでないことを写真をみて理解してもらって
なぜそのように感じるのか原因を調べます。具合の悪のは涙に原因があると思い込んでいる人
に納得していただくにはいい方法です。
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