眼 圧 測 定



検診で眼圧が高いといわれました。眼圧ってなんですか? 測り方で値が違う時があり
ます
が、どうしてですか? 眼圧と眼圧の測定法について説明します。













眼圧とは
   目を瞼の上から押すと一定の硬さがあるのがわかります。この硬さのことを眼圧とい
   います。
眼圧は、毛様体という部分で作られる液体で調整されています。この液体を
   房水(ぼうすい)といいます。
図は左図の水色で囲まれた部分を拡大したものです。
     下の図の水色の線が房水の流れです。房水は図のように流れて血管に流れこみます。
     眼圧は房水の出来る量と流れ出る量の関係で決まります。(房水が目から流れ出ると
   説明すると、涙のように出てくると思う人が多いで
すが、血管に流れ込むので外に出
   てくるわけではありません。)


当院での眼圧の測定方法
   @圧平眼圧計
        角膜を圧迫して一定の面積を平にします。角膜を平らにすることを圧平といいま
     す。そのために必要な力が眼圧です。

     (ちょっと専門的に、圧平する力は、角膜の弾性と涙の表面張力の影響をうけま
      す。そのバランスがとれた面積が直径3.06mm
 の円です。また、角膜の厚さに
      影響を受けますので、近視の
手術後には眼圧が低くでるので注意が必要です。)

ゴールドマン圧平眼圧計(下左写真)
      下左写真のような器械で検査します。器械の先にある白いチップで角膜を圧平し
      ます。点眼麻酔をして診察室で測定します。
現在のところ、この方法が一番正
      しいとされています。

    非接触眼圧計(下中央写真)
      目に接触しないで測定します。圧平するのに空気の力を使います。
圧縮した空
      気を角膜に当てると角膜が圧平されます。決められた面
積に圧平されたか赤外
      線で測定します。目に接触しないので、感染
などの心配がありません。そのた
      め検診やスクリーニングに使われ
ます。ただ、瞬間の値を測定しているのと、
      角膜の弾力や涙の影響
を受けやすので、誤差が多いです。異常があったらゴー
      ルドマン圧
平眼圧計で測り直すことが必要です。
   Aアイケア眼圧計(下右写真)
       角膜に小さなチップをぶつけて、その跳ね返る状態で眼圧を測定します。チッ
      プが小さく瞬間的に触れるだけなので、検査の時に麻酔
は必要ありません。
      手で持って検査するので車椅子の方の測定に便
利です。











  眼圧は変動する
    日内変動 房水の出来る量が時間により変化するので測定時間によって眼圧は変化
    します。
一般には、朝起きた時が一番高く、日中は高く、夜間は低くなります。
       緑内障の患者さんでは、夜間の方が高いこともあります。


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