赤ちゃんがどのくらい見えているか、親としては気になります。母親の顔をじっとみ
つめているから良く見えているとか、自分の手をじっと見つめているから見えている
とか。他の赤ちゃんはもっと見えているようだとか。
赤ちゃんの視力はどうしてわかるの
PL法(選択視法)
いろいろな幅の縞模様を目の前に出して赤ちゃんがそれに注目したかどうかを判定す
る方法が一般的です。下左写真は検査に使ういろいろな幅の縞模様の板です。
鉄道眼振を利用した測定法
走っている電車から外を見ている人の目を見ると、右左に揺れています。これを鉄道
眼振といいます。目の前で縞模様を動かして眼振がおきるかどうかで判定します。
下右写真は判定する縦じまのドラムです。黒い点が左右に動いて測定する器械もあり
ます。
赤ちゃんの視力はいくつなの
上の表は年齢と視力です。実際はもうちょっと見えていると思います。生まれてから1
ヶ月までは手の動きがわかる程度ですが、次第に視力は良くなり、1歳で0.2、2歳で0.5、
3歳になると1.0になります。3歳になると普通の視力表で検査できるようになります。
3歳では67%の子供が視力表で1.0まで答えられます。6歳になるとほとんどの子供が視力
表で1.0見えます。 mm(手動弁といって目の前で手が動くのが見えることです)
視力の発達する条件
実際は、赤ちゃんの視力を測定するのは容易ではありません。関心を示さなかったり、
泣くと検査ができません。では、私たち眼科医はどのように判断しているのでしょうか。
1、まず片目を隠して嫌がるかで判断します。
2、次に視力の発達に悪影響のある要素があるか診ます。
悪影響のある要素は次の三つです。
@目に病気がある(角膜の濁り、白内障や眼底の病気などです)
A斜視がある
B強い遠視、近視、乱視がある。
これらの検査は、0歳児でもできますし、視力検査を時間をかけてするよりも信頼性が
あると思っています。 視力の発達のことが心配なら相談してください。
親が気をつけることを列挙します
黒目の大きさは右左同じか 瞳が白く見えたり光って見えるか 異常なほど光をいや
がるか 斜視はないか(フラッシュをたいて写真を撮ってください)テレビや絵本に関心
を示さないか