震災後ー戻れなくなってしまった家。喜びも悲しみも、すべてここにあった。

  • 監督:久保田直
  • 出演:松山ケンイチ 田中裕子 安藤サクラ 内野聖陽 山中崇 田中要次 光石研 石橋蓮司 
  • 脚本:青木研次
  • 企画協力:是枝裕和 諏訪敦彦
  • 音楽:加古隆
  • 主題歌:Salyu「アイニユケル」(作詞・作曲・編曲:小林武史/TOYS FACTRY)
  • 上映時間:1時間58分  2014年/日本
  • (C)2014『家路』製作委員会
    • 製作:『家路』製作委員会(WOWOW ポニーキャニオン ホリプロ ビターズエンド いまじん ハートス レスパスビジョン ソリッドジャム)
    • 企画・制作プロダクション:ソリッドジャム
    • 配給:ビターズエンド
  • 上映予定

<ストーリー>

“故郷”- それは、生まれた場所。

かけがえのない家族がいた場所。

そこが無人になった時、

故郷を捨てた弟が帰ってきた。

ある思いを胸に。

あの日から、故郷が帰れない場所になってしまった。

先祖代々受け継いできた土地を失い、妻子を抱え鬱々と過ごす兄と、胸の奥に諦めと深い悲しみを持つ母。生きてきた土地を離れ、先の見えない日々を過ごす彼らの元へ、20年近く前に故郷を出たまま、音信不通だった弟が突然帰郷した。たった一人で苗を育て、今はもう誰もいなくなってしまった田圃に苗を植える弟。

過去の葛藤を抱えながらも、故郷で生きることを決めた弟が、バラバラになってしまった家族の心を結びつけていく。大地に蒔いた種が、実る未来を信じて-。

<かいせつ>

家族とは、人間とは、命とは-

福島の農村を舞台に名優たちが織りなす

普遍的な人間ドラマ。



困難を乗り越える人間のたくましさを体現する主人公・次郎役の松山ケンイチをはじめ、農家の長男として不条理な現実に苦悩する兄・総一に内野聖陽、老いが進みつつある母・登美子に田中裕子、そして総一の妻・美佐に安藤サクラといった卓越した演技力を持つ俳優陣が終結。さらに、山中崇、田中要次、光石研、石橋蓮司といった実力派が脇を固める。

監督は、ドキュメンタリーでギャラクシー大賞をはじめ数々の受賞歴を持つ久保田直。デビュー作となる本作には、企画協力として是枝裕和と諏訪敦彦、さらに加茂隆(音楽)、小林武史(主題歌)、といった面々が参加し、力を添えている。

脚本は『いつか読書する日』の青木研次によるオリジナル。不条理で絶望的な状況と深い葛藤を乗り越え、希望に向かって歩き始める普遍的な家族の物語を、日本の原風景ともいうべき農村の風景と共に紡ぐ。

  • 日本映画製作者協会 新藤兼人賞2014金賞
  • 2014年ベルリン国際映画祭 パノラマ部門正式出品

この種に実りがあるように、どんな困難もきっと乗り越えられる。

震災後を生きる家族を通して描く、再生の物語。