1968年に高速貨車用の車掌車として2両が試作されました。1枚板バネ式の軸受けを持ち、100q/hで 走行することを目的として製造されましたが、当初の性能は出せず、65km/h限定車となりました。
9001号はその後1軸台車の試験が行われ、110q/h走行を実現しましたが、高速貨車は専用の車掌室付 貨車を増備したため、量産されず、後の増備は旧型車掌車置換えの85q/h用ヨ8000でした。同様の1軸台車 装備車でレム9000(5000と車体は同一)もありました。
車体はヨ6000に似ていますが、微妙に寸法が異なるほか、自重も10tとヨ5000と同様の値となっていま す。この車両で実現した車掌室のトイレはヨ8000にも引き継がれています。
1998年にレサ10000を見学に門司へ行った際にヨ9001を確認しました。残念ながらパソコンの回りに 写真が無かったので今度アップしますが、保存先も決まったようで嬉しいです。
また、9001号は65q/hを生かして主に二軸石炭車と行動を共にしていたようです。その横にはレサ 10000系が止まっていたはずで、本来ならレサと行動を共にして東京や大阪へ顔を出すはずだった9001 の心境はどんなものだったのでしょうか。9000号の方ですが、門司機関区の方の話では九州では見かけ なかったとのことで、東北にいたような・・・とのことです。私は高速貨車なのになぜ黄帯が 入っているのか疑問でした。しかし、実は当初の性能は出せなかったというのもこの時知りました。
今回は実車を見たために、前置きが長くなってしまいました。模型はヨ6000から改造しましたが、 ちょうど発売されたペアーハンズ製キット(JNMA)を使いました。構成はラピートと同様で、表面の ディティールを落として薄板を貼り付けるものです。また、屋根上は実車同様ベンチレーターは1つと するため、撤去しました。
後はパーツのバネ回りを元の軸受けに貼り付けます。強度の問題から二段リンクのバネは切り落とし ませんでしたが黒いので目立たないようです。塗装はGMの青15号を用いました。
実車の果たせなかったレサ10000との運用。黄帯が入っているので試験車っぽくなっています。