TOMIXのコキ50000型とどう違うんだ?もしかしてC20型コンテナを5個積んでいるという 自慢か?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一応小加工してあります。
実車のコキ9200型はコキ50000型の試作車として1970年に2両製造されました。従来の コンテナとは異なる12ftタイプの新5tコンテナの登場に加えて20ftとの混載の本格化のため、 あらゆる位置にコンテナを搭載して最適の場所を探す研究がこの車輌で行われました。そのため、コンテナの 緊締装置(留め金)がコキ50000よりもはるかに多く設置されています。 また、手ブレーキがデッキのみではなく台枠にも設置されていてコキ100系のデザインを先取りしています。
実車は量産化改造されること無く1両が1975年に塩浜操車場(現、川崎貨物駅)のリニアモーター設置・保守 用貨車ヤ250型252へ改造され、1両が原型のまま国鉄消滅とともに消えた模様です。
ヤ252は既にクレーンなどは撤去されていますが「塩浜操車場常備」の表示を残しつつ川崎貨物駅の東京貨物 ターミナル寄り、JR東日本の保線基地側線に留置されています。
JR化後も同一デザインで製造されつづけている日本のコンテナ車ですが、その基本形はコキ9200型で 確立されました。とても価値のある車輌であると思います。実車を見て早速加工を決意しました。
種車は当然コキ50000です。参考書で当時の写真を見つつプラ板で緊締装置を増やしていきました。また、 手ブレーキはコキ100系で余るパーツを用いています。C20コンテナを搭載すると当時の技術者のコキ9200 に対する期待が伝わってくるようです。
実車は営業運転はあまり行わなかったようですが、福実鉄道ではバリバリ使用しています。しかし、写真撮影時に コキ50000と似ていて所在不明で困りました。