実物は交直流接続区間用にEF55から改造されたかなりレアな機関車です。実車の解説はまぁ有名なので抜きとして、 模型の説明を・・・。スタジオフィールのキットの素組みです。しかし、これを作るのは今回が2回目、前作は失敗しましたので 晴れて完成となりました。まずは初代の話から〜。
初代はキットが発売されて約1年ほど経った1998年の11月に東神奈川で購入しました。当時ワールド工芸のED5010を 何とか瞬着で組み上げた程度でしたが、自分の腕を過信したのか、そのアイテムのマニアックさに惹かれたのか ともかく数日悩んだ挙句に手に入れました。別売りはポケットラインのモーター程度というキットですが、 このポケットラインのモーターが曲者で、その頃再生産された製品に使われているモーターとキットのモーターブラケットが うまく合わないのです。どうやらそれ以前のモーターに合わせてキットは開発されたようです。
初代の第一歩はまずここで、つまづき、モーターがブラケットにうまく固定できないこと、さらにはモーター付属の ピニオンを抜く際に、シャフトを曲げてしまったようで、まともに走りませんでした。車体も瞬着組みで、途中で 放置してしまいましたが、瞬着では組み上げられなかったと思います。シャフトが曲がってしまっているのではないか という指摘はフィールさんに問い合わせた際に教えて頂きました。
そこで、99年に改めてモーターを交換して製作を再開することにしました。次に使ったモーターはGM鶴見店(現、リトルジャパン 鶴見店)で探して頂いた旧製品のポケットラインの動力で、ブラケットにもしっかり固定でき、また、ギアもギア抜きを 使用したことから、しっかり抜くことができました。しかし、走行についてはうまく調整ができず、結局放置してしまいました。
さて、時は経ち、2003年松屋模型ショー、いつものように気が進まない私とあんどれっち氏で見学に行きました。 会場出口の特価品コーナーでフィール製品もあったのですが、なんとED30 ¥6000で発見してしまいました。あのモーターを 生かすためにも再挑戦する価値はありそうです。早速ゲット〜。
で、帰宅後すぐに製作を再開したのですが、部屋に初代の動力が見当たりません。おや〜と思い、記憶を遡ると・・・ 7月に数回、平日に休みを取りました。その際部屋を掃除したのですが、確か初代の動力を考えた末にゴミ箱に捨てた覚えが・・・ もうこのキットは製作できなそうだし、モーターも転用できないし、ということで捨ててしまったんでした!!
いや〜かなりのボケっぷりですが、仕方なく、旧ロットのポケットライン動力を探し始めました。その結果、鉄研の先輩の 光部氏が古いチビ凸(←ちび”おつ”とは呼びません。ちび”とつ”ですよ、あんどれっち氏!!)を持っていることを 思い出しました。早速動力を譲ってもらいました。しかもさよなら301系の発車間際の三鷹駅で・・・。
なんとかパーツが揃い、製作開始です。まずは動力から組み上げ、うまく走るように何度も調整しました。 これはショート対策と集電不良の改善、ピニオンと動力台車の調整に尽きます。唯一生き残った初代のボディーも この動力を試運転するために活用しました。
動力がうまく動くようになったらボディーを組み上げます。今回は強度なども考慮してほぼハンダ付けで組み上げました。 窓の水切りと前面窓、前照灯にかなり苦戦しました。特に前面窓は薄いため、変形しやすくハンダ付けも難しかった部位です。
ステップの手すりは、付け損なったので全て0.3mm真鍮線から作り直しています。
黄帯は付属のカッティングシートで表現するつもりでしたが、切り出しにことごとく失敗し、結局デカール自作、 しかし色がうまく出なかったため、塗装しました。
トレーラ化されたモーター提供車と共に。EF55を種車にした実車のようです。
この加工をするにあたり、モーターを光部氏に提供して頂きました。ありがとうございました。