Rock'n Roll Car Jack - vol.6(August)
6回シリーズの最終回。最後まで読んで下さった皆様、お疲れさまでした〜。そしてどうも有り難うございました♪
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登場人物紹介
圭介
音楽は「表現」だといつも思っている、ベーシスト兼作曲家兼アレンジャー。
小学6年生で最初のロックバンド結成以来、無数のバンド活動を経て現在に至る。
仲間から生き字引とまで言われる70年代〜80年代のロックについての知識は、彼の作曲に多大なる影響を与えている。
えり
音楽は「はあと」だといつも思っている、コマーシャルの音楽プロデューサー。
幼少の頃からピアノや作曲を学び、ヤマハ音楽教室の講師を経て現在に至る。
聴く音楽のジャンルは幅広く、その事が彼女の仕事に大いに役立っている。
電話のベルが鳴っている。 |
M- 1 SUMMERTIME BLUES / BLUE CHEER (1968) サマータイム・ブルース / ブルー・チアー えりの日焼けした腕に鳥肌がたっている。見なかった事にしよう。 「元祖・オブ・大音量・イン・アメリカ。」 「なぁーんだ、どうりでボリューム上げてるなぁと思った。」 「この、歪んだギターの音がウリ。この曲はエディー・コクランのカバーだね。」 「ロカビリーの人だよね?オリジナルもやるんでしょ?」 「勿論やるけど、この曲が一番ヒットした。」 「"子供ばんど"とかもカバーしてたよね?」 「"ザ・フー"のバージョンも有名だね。」 |
M- 2 SUBSTITUTE / THE WHO (1970) 恋のピンチ・ヒッター / ザ・フー ふと見ると俺の腕にも鳥肌がたっている。かまうもんか。 「元祖・オブ・大音量・イン・イギリス。」 「ホント、ウルサイねぇ・・・。ボリューム下げちゃダメなの?」 「ダメ。"不死身のハードロック"は、大音量で再現しないと。」 「そんなアルバムタイトルだったんだよね?」 「このバンドは、モッズ→サイケ→ハードロック→パンクと、時代の流れに沿って色んな呼ばれ方をした。」 「ファッションの流行に合わせて音楽も変化させていった・・・ってゆー事?」 「音は基本的に変わってない。」 |
M- 3 KICK OUT THE JAMS / MC5 (1969) キック・アウト・ザ・ジャムズ / MC5 最近出来た海岸沿いの道を走らせる事にした。せめて日射しが欲しい。 「元祖・オブ・パンク。」 「ふぅ〜ん・・・。パンクが流行る10年ぐらい前だね。」 「政治批判的な歌詞が多くて、当局からマークされてたんだよ。」 「流れとしては、イギーポップとかに行くの?。」 「そうだね。このライブ盤がデビューアルバム。これがロックだ!!って感じのアルバム。」 「今はどうしてんの? 」 「メンバーの一人はアカ狩りされた。」 |
M- 4 C'MON EVERYBODY / HUMBLE PIE
(1972) カモン・エヴリバディ / ハンブル・パイ 湾岸へと続く交差点を曲がった途端に、いきなり渋滞。水温計が気になる。 「この曲もエディー・コクランの曲。」 「来日した時のライブは凄かったんでしょ?」 「見たかった!今40代の、元・ロック少年だった人達は見てる!!。」 「70年代って、けっこう語り種になってるライブが多いよね。」 「スティーブ・マリオットのヴォーカルは、ブリティッシュ・ロックの中でも、最強!のうちの一人。」 「アクセル・ローズも、そう思ってんじゃない?。」 「日本にはそのまた真似してる人が多いけど、そういう人達はハンブル・パイを正座して聴いて欲しい。」 |
M- 5 LOOK AT YOURSELF / URIAH HEEP (1971) 対自核 / ユーライア・ヒープ 急にクーラーが効かなくなった。どうしたんだろう?仕方なく窓を開ける。 「邦題史上、"原子心母"と並んで、優れたタイトル"対自核"。」 「昔って、考え抜かれた邦題が多かったよね。」 「ツェッペリン、パープルと、このバンドが3大ハードロックバンドと言われていたから 、 当時のロック少年の家には必ずあった。」 「今はどうしてるの?」 「ヴォーカルが死んで、キーボードが辞めて、ワウばっか踏んでたギターの人がバンドを守ってる。」 「え?じゃぁ、今もあるの?全然知らなかった!」 「うん。ロシアで営業中。」 |
M- 6 BAD SCENE / TEN YEARS AFTER (1975) バッド・シーン / テン・イヤーズ・アフター なんだか雲行きがあやしい。あたりが暗くなって来た。 「ギターのアルビン・リーの、"速弾き世界一"が、ウリだった。」 「この曲、途中でテンポが変わるから面白いねぇ〜!。」 「そう。ギターが速弾きを始めるとベースも一緒んなってハシってた。」 「今聴くと、そんなに 速弾きには感じないね。」 「しかも、速弾きになると、どの曲もフレーズが同じになってた。」 |
M- 7 SWEET SILENCE / MR.BIG (1975) 甘美のハード・ロッカー / ミスター・ビッグ 雨がバラバラと降って来た。さっき開けたばかりの窓を閉める。 「元祖・ミスター・ビッグ。」 「CD買いに行っても、なかなか置いてない方のミスター・ビッグ。私、かなり探したもん。 」 「ツイン・ドラムを効果的に使ってるのは、俺はこのバンドが一番だと思う。」 「数年前、やっと2枚目がCDになったよね。」 「実は幻の3枚目ってのがあるんだよ。」 「何で発売されなかったの?」 「発売直前にレーベルがつぶれた。そして、消えた。」 |
M- 8 GOD OF THUNDER / KISS (1976) |
M- 9 INSIDE LOOKING OUT / GRAND FUNK
RAILROAD (1970) 孤独の叫び / グランド・ファンク・レイルロード 雷が光った。ハッキリ言って、車の中は蒸し風呂状態。最悪だ! 「夏と言えば、このバンド!!」 「何で?」 「みんな裸んなってるから。脳みそも筋肉で出来てるような人達。」 「暑っ苦しそうだよね。」 「"ツェッペリンもぶっ飛んだ"って何かに書いてあった。」 「何で?」 「彼等の前座やった時に、あんまり演奏が凄かったんで、ぶっ飛んだ。」 「ホント?」 「わかんない。」 |
M-10 IMMIGRANT SONG / LED ZEPPELIN (1970) 移民の歌 / レッド・ツェッペリン 「あ!花火だっ!!!」 雷が光ったと思ったら花火だった。雨もいきなり止んでしまった。清々しい気分でサンルーフも窓も全開にした。 「プロレスファンには"ブロディのテーマ曲"で、通じる。」 「この3枚目のジャケット、大好き!!!私、Tシャツも持ってるよ。」 「この曲のイントロのリフのベースは、実は定音なんだよ。」 「え?4つ目の音はオクターブ上でしょ?」 「いや、上がってんのはギターだけ。これは、コピーした人にしか解らない。 複雑な事やってるように聴こえるけど、実はとてもシンプル。 聴かせ方が上手い。ジミー・ページならでは。」 「さすがだね。」 「ツェッペリンの曲、数あれど、俺はこの曲が一番好きなんだ。」 「何で?」 「短いから。」 |
今回、色んなアクシデントの中、ガンガンにテープを聴いて、"ロックって、こんな中で聴くのが意外と良い"気がした。 今はハード・ロックって様式化されてるけど、俺はハード・ロックというものは、「ホルモン度数の高いもの」だと思う。 またその内、突然電話で選曲させられるんだろうけど、そろそろえりの作ったテープを聴かせてもらっても良い頃だと思うんだけどなぁ。 どんなのが出来るのかは楽しみでもあり、恐ろしくもあり・・・。 とにかく今日はエアコンの効かない家に帰ってシャワーでも浴びて・・・。 ギターを思いっきり弾きまくるそ! |
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