保護者/読み聞かせ紹介/ルドルフとイッパイアッテナ
ルドルフとイッパイアッテナ
本を読むのが好きな人のためのページです
千葉昌之 HIP
1.本について
書名「ルドルフとイッパイアッテナ」 斉藤洋 作 杉浦範茂 絵 講談社 \1300(税別)
この本は、「全国学校図書館協議会選定図書」と「日本図書館協会選定図書」になっています。また、第27回講談社児童文学新人賞受賞作品です。
2.本の説明
1日5分間の読み聞かせで約2か月かかりました。6年生にも、なかなか好評でした。中学年ぐらいからは読み聞かせが可能だと思います。
あらすじを少し紹介します。
岐阜に住んでいた黒ネコのルドルフは魚屋に追いかけられて、トラックの荷台に飛び乗りました。飛び乗った時に、魚屋の投げたモップにあたり気絶してしまいました。
気がつくと、東京についていました。しかし、ルドルフは自分がどこに住んでいたのかもどこにいるのかもわかりません。そんな時に、野良猫のボス、イッパイアッテナに出会いました。
イッパイアッテナは、字が読めるし、町内の人間とうまくやっていく方法も心得ています。生きていく術をルドルフに教えてくれます。そして、岐阜に帰る方法を考えてくれました。友達以上に仲良くなった2匹でした。
岐阜に帰る前日、イッパイアッテナは、犬にやられて虫の息となります。しかし、仲良しの学校の先生の手当てで一命をとりとめます。帰る時間まであとわずか、ルドルフは友達の猫のブッチーといっしょに、イッパイアッテナの敵討ちをします。
「勇気」と「知恵」と「友情」がテーマのお話です。
子ども達に一番うけたのは、次の台詞です。これは、イッパイアッテナの台詞をルドルフが真似をする場面です。
「口ほどにもねえやろうだぜ。2度とこのへんをうろついてみろ。こんどは両耳ちょんぎって、ドラえもんみてえなツラにしてやるから、そう思え!」
この場面では、子ども達から「笑い」がもれました。
1度、こういう場面があると、子ども達は、面白いぞという「期待」を持つことになります。そして、読み聞かせもやりやすくなります。こういう「笑い」の場面が、たくさんあります。
また、この話は、26話に分かれています。明快な話が26わかれているので、読みやすいです。