上演権とは?
(10/05/2000)
オフィスニシカワから、定期的に送ってもらっているカタログ(オフィスニシカワ 特選マジック12年9月号)を見ていて、おやっと思った。
2番目に紹介されている「ピーター・マービーのカード・スルー・ウインドー」(14,800円)の説明の中で、
箱に入っているもの | |
ギミック・付属・演技をする権利書・ビデオ:ピーター・マービーの演技・解説 組み立て方の説明 アイディアとこつの膨大なリスト |
というのがあった。
「付属」というのもちょっと何だかわからないが、それよりも気になったのが「演技をする権利書」である。
「そうか、ふむふむ。この奇術を買えば、ネタといっしょに演技をする権利ももらえるのか、、、 えっ? すると、演技をする権利書が付いてないマジックは、買っても人前で演じてはいけなかったのか?????」 これは大変なことになった。
とりあえず原文にあたってみようと思い、本棚をひっくり返すと、ああ、ありました、”The Linking Ring, volume 80, number 2, February 2000”の15ページにHOTTRIX社の広告が出ていた。 “Peter Marvey’s best kept secret… CARD THRU WINDOW c 1999 Peter Marvey”
対応する場所には、
Box of goodies: | |
Gimmicks, Accessory, Performing rights, Video:,,,,, |
となっている。やっぱり上演する権利だよなぁ。
ちなみに、同じページにある、同じHOTTRIX社のもうひとつの広告 “RinKey Dinky”(リングフライトが、鍵束だけでできるやつ)はいくら読んでも、上演権のことは書いていない。
と、ここまで書いて、もうひとつ同じような記事がどこかにあったのを思い出した。早速探してみると、あったあった、東京マジックのカタログ(マジックワールド World Wide Selections, Powerful Items EHカタログ)の13ページにある、「ボウル・ア・ラマ」(110,000円)の広告である。 広告の文中に「さらにケビン・ジェームス公認のシリアルナンバー付パフォーマンス・ライト(実演権利証)により、TV番組や公共の場での演技も可能です」と書いてあり、ページの下のほうにはなにやらこの権利証の写真のようなものが掲載されている。
これも原文にあたってみた。 やはり “The Linking Ring” の先ほどの翌月号、”The Linking Ring, volume 80, number 3, March 2000” の裏表紙に、全面を使って、Kevin James’ Imagination Unlimited社の “BOWL-A-RAMA” が載っている。こちらの方はちゃんと文章で書いてある。すなわち、”Each numbered set includes a signed certificate of authenticity, including full convention, trade show, and TV performing rights. Many professional magicians have offered Kevin thousands of dollars for the performance rights to this outstanding effect.”
この文章によれば(想像だが)どうも「このマジックをお金をとって演じる」権利が貰えるように思われる。
しかしもしそうだとすれば、プロマジシャンが使う道具はすべてオリジナルか、もしくは「上演権利証」付の買ったネタなんだろうか?
これ以上の法律的な知識が無いので、なんとなく、もやもやしたまま、この文を終えることにするが、どなたかこの辺りをわかりやすく説明していただけないだろうか。
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