三浦半島の草花   Botanical Scene & Flower of Miura-Peninsure

ナツグミ(夏茱萸)

グミ:Elaeagnus
グミ科の落葉または常緑低木の総称。
実は小さな球形で、熟すと赤くなり、食べられる。
材は道具の柄にする。
(出展: 岩波国語辞典 岩波書店)
直立または半つる性のグミ科の1属。若枝、葉などに特徴的な星状鱗を蜜布する木で、実は赤く熟し、
多くの種では食べられる。材はねばりがあり、農具の柄などにする。グミはグイ実の略で、グイとはトゲの
ことである。常緑または落葉の潅木あるいはつる性の木本で小枝の変形したトゲをもつものが多い。若枝
や葉面に銀色から茶褐色の星状の鱗片や、時に星状毛を蜜布する。葉は互生し,単葉、全縁で托葉はない、
花は葉腋につく。萼は筒状で、子房の上端でくびれ、先は開いて4裂し、外面に星状鱗片を蜜布する。花弁は
ない。おしべは4本あり、花筒の内面につく。子房は1室で細長い花柱がある。果実は、子房を取り囲んだ花筒
が肥厚し、外側は多汁室になり、その内側は丈夫な核になっている。核には縦の溝がある。グミ属は焼く60種
が東アジアを中心にヨーロッパ南部、北アメリカに分布しており、根には根粒を有し、窒素固定をしている。
Elaeagnaceaeはグミ属を中心に約50種あまりを有する小さい科で、ジンチョウゲ科に近縁である。日本には
地方的な固有種が多いが、普通種には次のような種がある。ナワシログミE.pumgenThunb.(英名thomy
elecagnus)は海岸近くや浅山に普通な常緑低木、葉は革質で厚く、ふちはやや裏に巻き波状になる、花は秋に
咲き、翌年の初夏に実が熟す。種子を乾燥したものは胡頽子(コタイシ)と呼ばれ、漢方で下痢止めに使われる。
苗代のころに実が熟すので、ナワシログミという。ツルグミH.glabra Thunb.は常緑のつる性低木で、枝は長く伸び、
葉裏とともに赤褐色の鱗片におおわれる。アキグミE.umbellata Thunb.(英名aunumn elaeagnus)は落葉低木
で葉は細長く、葉裏、若枝は銀色、花は5月ころ、葉腋に多数つき、実は秋にに熟する。ナツグミE.multiflora Thunb.
(英名cherry claegnus) は4−5月ころ、花が葉腋に1〜数個下垂する。実は5〜6月に赤く熟し、長い柄がある。
果実は大きく、栽培されるトウグミvar.hartenServ.は、果実に渋みがなく、食用にされる。さらに変種ダイオウグミ
var.giganuta Arakiの実は長さ2cm近くになり、栽培される。
(出展: 世界大百科事典 平凡社)
戦後の食糧難時代(昭和20年代)に小学生だった我々の貴重な甘味供給元の一つでした。




2006/04/09 16:29
横須賀市YRP野比農家の垣根

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