キブシ(木五倍子)
学名:Stachyurus Praecox Sieb
キブシ属 キブシ科
早春の低山に、淡黄色の花穂を葉に先立って下垂するキブシ科の落葉低木。
渡島(おしま)半島以南の日本全土の林縁や崩壊地に普通に見られ、中国にも
まれに生育する。花穂は前年枝の落葉した葉腋から出て、早春、20個内外の小さな
鐘形の花をつける。雌雄異株で、雌花は雄花よりやや小さく緑色を帯び、おしべはあるが
小さい。雌木には、はじめ緑色で熟すと黄色を帯びる堅い球形の果実をつけ、中に
非常に小さい種を多数いれる。このマメ状の果実はタンニン原料(渋ともいう:
革のなめし材)となり、干して粉にし、ヌルデの五倍子(ふし)の代わりに黒色の染料として
用いる地方があり、木ブシあるいは豆ブシという。沖縄では歯を染めるのに用いたという。
材は黄白色で比較的柔らかく楊枝や杖を作る。また庭園樹として栽植もされる。
(出典:世界大百科事典 平凡社)
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