三浦半島の草花   Botanical Scene & Flower of Miura-Peninsure

マーガレット
モクシュンギク(木春菊) 

マーガレット marguerite(margaret);Paris daisy;
学名:
Chrysantheum frutescens L
キク科の非耐寒性の半潅木状多年草 カナリア諸島の原産。
日本では暖地で切花用として多く栽培されるが、
鉢物、花壇にも
よく利用されている。和名モクシュンギク。
margueriteはギリシア語margaritēs(真珠)に由来し、その清純な
白い花を真珠にたとえた
ものであろう。花の名としては国によって
さす植物がちがい、英語の
margueriteデージー(ヒナギク)、
ひいてはモクシュンギクをさし、フランス語ではデージーをさす。

またドイツ語のMargeriteは、フランスギクをいう。
Paris daisyの名は、この植物が初めフランスにおいて改良され園芸化
されたことによる。原種は草丈
1mぐらいでよく分枝して茂り、
半潅木状になる。葉は巾が広いが、深い切れ込みがある。
初夏のころに茎の上部で花茎を枝分かれさせ、径
3-4cmの一重咲き
の白色頭状花を数多く咲かせる。栽培管理によって、最近は周年切花
として利用される。改良品種が多く、径
5-6cmの中輪種、四倍体
の大輪品種、八重咲きや丁子咲き品種のほか、近縁のシュンギク
との交配により改良された黄花種があり、これは葉の切れ込み
が粗くシュンギクの葉に似ている。その他、桃色花品種などもある。
出展:世界大百科事典(平凡社)


横浜市金沢区並木緑地 07.01.04









横須賀市野比 07.03.25
交差点(尻こすり通り+通研通り)


横浜市金沢区能見通り 07.03.25
 
2015/04/15 12:44 NEC N902iS
横浜市金沢区能見台通り 民家の庭先
 

ニュージーランドやアメリカの改良が盛んで、鉢物むきに改良された矮性種など
も育成されている。寒さに弱い為、暖地を除くと戸外での越冬は無理である。
日当たりと排水のよい土地を好み、暖地海岸の傾斜地でよく栽培される。
繁殖はもっぱら挿木による。9月ごろ挿木を行い、発根後鉢上げをして
1回摘芯をし、寒冷地では温室、フレームなどに入れて越冬させる。
花壇には4月ごろ鉢から抜いて
2030cm間隔に定植をする。
生育中の追肥に窒素分の多い肥料を施しすぎると、茎葉ばかり茂って花付きが
悪くなる。

マーガレットを含むキク属Chrysanthemum、地中海沿岸からヨーロッパに多く、
いくつかの種が鑑賞、切花植物として利用されている。

 フランスギクC.leucanthemum L.(英名oxeye daisy)は白色をつけ、マーガレット
にしばしば混同されることもあるが、茎は木質化せず、単生するか、基部で分枝
する草本で、耐寒性がある。初夏に出る花茎は高さ
30100cm、頭花は径36cm
になる。ヨーロッパから中央アジアまで広く分布し、北アメリカなどには帰化して
いる場合がある。秋に株分けによって繁殖する。

 このフランスギクを基に交雑育成されたのがジャスタデージーC.burbankii Makino
(英名Shasta daisy)で、アメリカの品種改良家L.バーバンクにより作出された。
フランスギクと日本のハマギクあるいはコハマギクなどを交配して作出されたと
いわれる。草丈は
6080cm、強直な茎を叢生して直立させ、6月頃、径56cm
純白色黄芯の頭状花を頂生する。葉は無毛で濃緑色、浅い鋸歯のある倒披針状長
楕円形葉、ふつうは一重咲きであるが、二重咲き、八重咲き、丁子咲きなどの
品種もあり、草丈
30cmぐらいの矮性種もある。耐寒性のある丈夫な宿根草で、
日当たり、排水のよいところを好む。繁殖はおもに株分けにより、春または秋に
行なう。矮性種は春に種子をまいて栽培をすれば夏~秋に開花する。高性種は切花
として多く利用されるが、庭や垣根沿いに群植しても美しい。
クリサンテマム・ムルティカウレ
C.multicaule Desf.は最近になって、鉢物や花壇
などに利用されるようになったキクの仲間の一・二年草で、茎はよく枝を分かち、
高さ
2030cmになる。葉はやや多肉質で線形、長さ36cm、まばらに鋸歯が
あるか全縁である。茎の先端に、輝くような黄金で径
3cmほどの頭花をつける。
播種は秋または春で、開花期は春から夏、原産地は北アフリカ。
また花屋でノース・ポールと呼ばれるものは、クリサンテム・パルドスム
C.paludosum Poir.園芸品種でやはり近年栽培が多くなった。早春から初夏まで咲き、
花色は白、原産地は北アフリカである。
ハナワギク
C.carinatum は一年草で、シュンギクによく似る。舌状花が紅褐色や
黄と赤のものなどがあり、花弁の基部に輪状に斑が入る。原産地はモロッコ。
秋に種をまくと翌年の5~7月に咲く。
出展:世界大百科事典(平凡社)

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