オオグチボヤ Urochordata(ウロコルダータ:尾索動物) Ascidiacea(アスシディアキア:ホヤ鋼) Octacnemidae(オクタクネミ科) 異様な姿をしていますが、オオオグチボヤはホヤの仲間です。ホヤは大量の海水を身体に取り込んで、いわゆる鰓を通して海水中のプランクトンを漉しとって食べる動物です。
オオグチボヤは一風変わったホヤで、海水を取り入れる入水孔が非常に大きく発達しています。その外観はまるで口のようで、プランクトンを集めるというよりも小さな無脊椎動物を捕獲するために使われると考えられています。
水深が深くなると、海水中のプランクトンが減少するためか、本来はプランクトンをかき集めて食べる食性を持った動物でも、捕食性になった種類が見られる時がありますが、オオグチボヤもそんな種類の動物であるようです。
最近、能登半島でオオグチボヤのコロニーが見つかりましたが、その写真を見てびっくり。「深海生物図鑑」同文書院 北村雄一:1988 pp187 では、記載に用いられた図からオオグチボヤのイラストを描いたのですが、実際の姿は思っていたのとまるで違っていました。
実際のオオグチボヤは白く半透明で、パックリと口を開けて海底から伸び上がる姿は印象的です。