クサウオの仲間。水族館で生きている姿を見ましたが、非常に印象的でした。半透明な身体、シワの寄りかたから考えるといかにも柔らかそうな肉体。お腹にあるヒレから変化した吸盤が印象的です。吸盤はダンゴウオのものと良く似ていますね、実際、水槽のアクリル板に張り付いてました。海の中では海底にいるんでしょうね（さもなければ吸盤の必要はない）。
Nelson 94 ではダンゴウオ科（Family Cyclopteridae）とクサウオ科（Family Liparidae）は単系統であり同じ上科として扱われています。
クサウオの仲間には何種類もいて、色彩、模様はさまざまであるらしく、どうも同定はかなり困難な様子。この魚も種までは確定していなかった記憶があります。
生育する水深の情報はありませんが、Liparis 属の魚は沿岸から数百メートルぐらいに分布するようです（「日本産 魚類検索」東海大学出版会）。
もっとも、科全体で言えば７０００メートルとかそれよりもさらに深い水深に分布する種類もいます。
私が見たクサウオは頭にポコポコくぼみが開いていました。側線器官かもしれません。