深海魚とは:このホームページにおける深海魚
深海魚という言葉の定義について:実は手持ちの幾つかの資料を見ましたが、深海魚の定義を述べた資料が見つかりませんでした。
例えば、『岩波 生物学辞典 改訂第4版 岩波書店 2001 』にも”深海魚”なる言葉は載っていません。ただし深海動物という言葉は載っています。
それによると深海動物とは『深い海に生息する動物の総称』のことです。さらに詳しく述べれば、
『ふつう陸棚から沖合いのおよそ200m以深、すなわち深海水系・深海底系に生息する動物をいう』
以上のように記述されています。深海魚もほぼ同じ意味で使えるかも知れません。
とはいうものの、そもそも”魚”という言葉自体が系統を反映しない言葉であって、自然分類群とは考えられていません。ですから深海魚とは言葉の成り立ち自体があいまいで感覚的なものだと言えるかも知れません。
また深海に生息するとはどういうことでしょうか?。だれもが深海魚と考えるチョウチンアンコウは海の表面に近いところで成長しますし、同じように表層で稚魚時代を過ごす深海魚は意外と多いものです。
ともあれ、このホームページでは深海魚という言葉を
『海の200mより深いところに住んでいる魚』
という意味で使います。以上に述べたようにこのような定義は多分にあいまいで、かつ感覚的なものです。とはいえ、魚という部分に関してはヌタウナギと軟骨魚類、および条鰭類(じょうきるい)のことであると言えば多少は明瞭になるでしょう。
問題なのは”住んでいる”という言葉です。取りあえず親に成長すると深海で主な時間を過ごすようになる、という程度の意味なのですが、今度は”主な時間”とやらが分かりません。夜間、表層で餌をあさるハダカイワシは深海魚でしょうか?。それとも昼間は深海に潜んでいる夜行性の魚類でしょうか?。