極限生物 摩訶ふしぎ図鑑
2009年10月1日発売
保育社
1800円 本文執筆・イラスト:北村雄一
概要:
この本は保育社から出版されている「生きもの摩訶ふしぎ図鑑」シリーズの第3巻として制作されています。この本のテーマは極限環境で生息する動植物の不思議と謎。
雨期と乾期が交互におとずれる場所にすむ魚
簡単に干上がってしまう岩山の水たまりにすむネムリユスリカ
乾き切ったコケの中、樽状態で過ごすクマムシ
ネゲヴ砂漠にすむカタツムリ、デザートスネイル
ナミブ砂漠にすむ奇妙なダンスを踊るトカゲ、ヒラタカナヘビ
熱死してしまうぎりぎりの温度で活動するサハラシルバーアント
短時間ならば−80℃にも耐えられるホッキョクギツネ
グリーンランドの極北に咲くムラサキクモマグサ
南極海に浮かぶサウスジョージア島に現住する小鳥サウスジョージアピピト
高山の−2℃の夜でも活動するヒドロマンテス
高度5000メートルの氷河にすむヒョウガユスリカ
などなど乾燥、高温、極寒、高山、これら4種類の極限環境にすむ55種類の生物とその生態をカラーイラストとテキストで紹介です。
備考:
46ページ:ナミブ砂漠の奇妙なトカゲ、Aporosaura anchietae には幾つか和名があるのですが、この本ではヒラタカナヘビを当てました。
78ページ:サウスジョージアピピトですが、冒頭のサブタイトルで”唯一の鳥”という部分がありますが、これは正確ではなく、サウスジョージア島にはもう1種類、在来の鳥がいるそうです。唯一を取ればより妥当。余談ですが個人的にはこの本の中で一番印象的な動物であったかと思います。
110ページ:アメリカ合衆国のライエル山(地質学者ライエルの名前に由来する)にすむサンショウウオ、Hydromantes platycephalus は日常の感覚で読めばハイドロマンテス・プラティケファルスなんですが、hydro-をハイドロと読むのは多分、英語読みですね。この本ではラテン語読みでヒドロマンテス・プラティケファルスにしてあります。