巨大生物摩訶ふしぎ図鑑

2016年3月発売

保育社

1800円+税

本文執筆・イラスト:北村雄一

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 概要:

 保育社の摩訶ふしぎ図鑑シリーズのひとつです。ページ数は129ページと薄めですが、全編カラーです。その名の通り、軟体動物、節足動物、脊椎動物の巨大種を紹介。生物が巨大化するには、呼吸器官、循環器官、そして骨格と骨格の素材と成長方法、体重のささえ方など、それぞれの条件が整うことが必要でした。生物群ごとにその違いを取り上げながら、具体的な大きさを紹介し、その限界を説明します。

 ただし、冒頭だけ最大のクラゲとして、例外的に刺胞動物のキタユウレイクラゲが入ります。呼吸器官も循環器官も持たぬまま、巨大化をそれなりに達成したキタユウレイクラゲのあり方と限界は興味深いかもしれません。

 

 最大のクラゲ キタユウレイクラゲ

 

 軟体動物の巨大種

 最大の巻貝と二枚貝 アラフラオオイシとオオジャコガイ

 最大のカタツムリとナメクジ ジャイアントガーナスネイルとアフリカマイマイ リマクキ・ネレオニゲル

 最大のイカ ダイオウイカとニュウドウイカ、ダイオウホウズキイカ

 最大のタコ ミズダコとカンテンダコ

 

 節足動物の巨大種

 最大のカニとエビ タカアシガニとタスマニアンキングクラブ アメリカンロブスター

 甲殻類その他の巨大種 ダイオウグソクムシとヤシガニ

 最大のクモ オオジョロウグモとヘテロポーダ・マキシマ ゴライアスバードイーター

 最大のチョウとガ アレクサンドラトリバネアゲハ ナンベイオオヤガ ヨナグニサン

 最大の昆虫 フォバエティクス・チャニ アクタエオンゾウカブト ゴライアスオオツノハナムグリ

 

 脊椎動物の巨大種(1)魚類、両生類、爬虫類、鳥類

 最大の軟骨魚類 ジンベエザメ ウバザメ

 最大の硬骨魚類 マンボウ(ウシマンボウ) リュウグウノツカイ

 最大の淡水魚 シロチョウザメ メコンオオナマズ ピラルク

 最大の両生類 ゴライアスガエル オオサンショウウオ

 最大のトカゲ コモドオオトカゲ

 最大のヘビ アミメニシキヘビ アフリカニシキヘビ グリーンアナコンダ

 最大のカメ オサガメ

 最大の爬虫類 イリエワニ(ローロン)

 最大の飛行する鳥 ワタリアホウドリ アフリカオオノガン アンデスコンドル

 最大の鳥 ダチョウ

 

 脊椎動物の巨大種(2)哺乳類

 最大のネコ アムールトラ ライオン

 最大の陸上肉食動物 シロクマ コディアック島のヒグマ

 最大の肉食動物 マッコウクジラ

 最大の哺乳類 シロナガスクジラ

 最大のネズミ アフリカオニネズミ カピバラ

 最大の陸上動物 アフリカゾウ

 最高の哺乳類 キリン

 最大とナンバー3の霊長類 ゴリラ オランウータン 人類

 

  巨大生物は人々の関心をかきたててきました。そのため巨大さがやたらと強調される傾向がある一方で、計測や標本の保存に難があるため、確かなことが良くわかりません。ですから、かなり怪しげな話が多い分野です。この本で少し触れたように、コディアック島のヒグマの頭骨長46センチが、一部文献でどういうわけか78センチと紹介されていた事例はその典型です。人間は巨大生物にロマンを見ますが、現実の不思議さは、このロマンの向こうにこそあるのでしょう。

 

 

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