Rigel
リゲル オリオン座のβ星
2015年の2月9日、18:27にスケッチしたオリオン座のβ(ベータ)星リゲル
オリオン座のβ星リゲルは二重星でもあります。ちなみにスケッチには倍率100倍と書いてありますが、実際には125倍。 左の円はラフスケッチで、右の円はラフスケッチをして、さらに室内で左を参考にしつつ仕上げたものです。画面左下方向、矢印が西、画面左上が南となり、伴星はそこにあります。
125倍の倍率で見ると、視野を120とした場合、主星と伴星の距離は3といったところでしょうか。これは主星の輝きやゆらぎから感じる見かけの大きさも含んでいるので、実際の距離は視野120に対して1とか2になります。
手持ちの資料によると主星と伴星の距離は角度にして9.4秒。分離はさほど難しくないはずなのですが、主星の光度は0.1等、伴星の光度は6.8等。主星であるリゲルがあまりにも明るいので、伴星がさっぱり見えません。さらに関東の空は都市が多いせいか気流が悪く、リゲルが激しくまたたくと、もう絶望的です。
一方、気流が良かったり、あるいは日が落ちてまだ空に明るさが残る条件だと、主星の光が明るい空にかきけされるせいか、以上のように伴星を見ることができます。しかし、そうして眺める伴星は、光度6.8等とは思えない、まるで針でついたような小さな光点でしかありません。スケッチでもどこに伴星があるのかよく分からない感じになっています。初めて見たときには、ああ、こりゃあ見えないわけだ、と納得するような儚さでした。しかし主星の輝きと針で突いたような伴星の姿は印象的です。伴星は西の方角に対して、ほぼ直角。厳密に言うと直角よりもやや西よりに位置しています。
参考:
[Guidebook to the Cnstellations] Phil Simpson Springer