Moon

月齢27

 

2013年、9月3日、3:30〜4:30にかけてスケッチした月

2日の正午月齢は27.2 スケッチの時の月齢は26.9となります

 

新月に近づき、細い月です。高度が低いので、厚い大気を通過して見る姿は不明瞭。地球から見ると月の縁に近い部分で、地形を低い角度から眺めた状態です。南半球ではクレーター・ダーウィン(Darwin)とラマルク(Lamarck)が低い影を落としています。嵐の大洋が月の中程の領域を占めているので、どこかのっぺりした印象。クレーターや凹凸のある南半球も比較的単調です。

 しかしこれは時刻のせいかもしれません。明暗境界線の地形からするに、以上よりもやや早い時刻に該当する南半球を詳しく描くと、以下のような感じに見えます。

 

  2014年4月27日、3:30〜4:49にかけてスケッチした月

月の出は3:28。観察したのは三浦半島の南端

月が出る方角には東京などの大都市がないせいか、地平線直上にある月を3:30には確認

27日の正午月齢は27.3 スケッチ時の月齢は26.9

 

月齢は同じであるはずの2013年9月3日のスケッチとは、うってかわって複雑怪奇な有様。月の南半球、その北側がまるでしわがあるように、あるいは紐を編み込んだように見えています。

 一方、月の縁近くにあるクレーター・ダーウィン(Darwin)とラマルク(Lamarck)は、低い山脈に挟まれた広くのっぺりとした盆地に見えます。ダーウィンの北側はクレーターの稜線が分かるのですが、ダーウィンとラマルクの境目はよく分かりません。進化論に寄与したものの、その重大さと革新さがまるで違った英仏二人の人物。それが南北に並んで命名されているのは意味深です。

 さらに南ではシッカード(Shickard)が日没を迎え、その脇でワルゲンチン(Wargentin)がコインのような姿を見せています(ワルゲンチンは溶岩に満たされた特異なクレーターです)。その南にはナスミス(Nasmyth)とフォキリデス(Phocylides)があります。この二つは境界線が不明瞭でひとつに見えたりしますが、日没を迎えたこの時間、その境界線が割とはっきりと出ています。

 

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