M59 (NGC4621)
おとめ座の銀河
2017年5月29日 1:00のM60とM59
画面右の円は25倍の視野で、おとめ座のε(イプシロン)星、ヴィンデミアトリックス(Vindemiatrix)からたどったM60。そして左の円が50倍の視野でM60の周辺を描いたもの。そしてその隣にある小さなしみが、M59。
当日は2017年現在すんでいるこの場所としては非常に良い夜で、空は晴れ渡り、透明度も良好。天頂付近なら天の川も見えるほど。しかし5月末日の深夜ともなればおとめ座は西へ沈みかけ、しかもその方角には市街中心部があり、かなり明るい。
M60も25倍では見えず、50倍で分かります。
一方しかし、すぐ隣のM59がさっぱり分からない。のぞいてものぞいても分からない。諦めかけたところで、あっ何か見えた! という案配で描いたものが小さなしみのようなM59。それも見えたり見えなかったり。多分、空の微妙な透明度やかすみの移動で見える見えないが変わるぐらい微妙だったということでしょう。暗い天体の観測ではそういうことが起こります。これだけ聞くとまるで心霊写真のごとき有様ですが、周囲の星との位置からすると確かにこれがM59で良い模様。この時、自分が観測に使ったのは125mmの反射式望遠鏡です。