ヘルクレス座
Hercules
2014年4月9日 01:00 東の空の中程に昇ったヘルクレス座
日本ではちょうど東の方角から昇る星座で、天頂を通過し、天球の東から西へ運行するように見えます
頭にあたる部分が南を向き、画面左、足にあたる部分が北極星の方を向きます
この星座にはオメガ星団に次いで明るい球状星団M13があることで有名で
また、それよりは小振りな球状星団M92も見ることができます
Hercules ヘルクレス
ギリシャ神話に登場する英雄に由来する名を持つ星座で、ヘラクレス(Herakles)と表記される場合もあります。明るい星でも3等前後なので、都市周辺の夜空が明るい場所ではほとんど見る事ができません。以下に文字のない画像を示しますが、都市周辺でも見れるのは、中心にあるHを横倒しにしたような部分と、かなりはずれた場所にあるα(アルファ)星ラスアルゲチだけです。
都市やその周辺でヘラクレス座を見ると、
こと座のベガと、うしかい座のα(アルファ)星アークトゥルスに挟まれた、
星がほとんど見えない暗い領域として認識されます
以下はヘラクレス座の部分を拡大したもの
画面右上のコルネフォルスとクージャムはいずれも棍棒に由来する名を持つ星です
右下のラスアルゲチは頭を意味するので、
棍棒をふりかざした戦士の姿として考えられたことが分かるでしょう
以下は文字とキャプションを抜いたもの
空がきれいで暗い場所で見ると、明るい星があまりない割にはにぎやかな春の星座と星々の中で
中身がぽっかりと暗い巨人の姿のようにも見えます
主な星は以下の通り
Ras Algethi ラスアルゲチ α(アルファ)星 二重星で3.5等星と5.4等星 星名はアラビア語で「ひざまずく者の頭」
Kornephorus コルネフォルス β(ベータ)星 2.8等星 名前はギリシャ語で「棍棒を持つもの」
Marsik マルシク κ(カッパ)星 文献によってはMarsic 4.8等星 星名は「ひじ」の意味で、アラビア語のAl-marfiqに由来するという
Cujam クージャム(クーヤム) ω(オメガ)星 4.7等星 カイアム(Caiam)と読む場合もある 元来はラテン語で棍棒を意味するcaiaだったものを、書き間違えたものらしい
参考:「星の事典」鈴木駿太郎 恒星社