マツバガイ

Cellana nigrolineata

 本州以南の岩礁にいる貝。全体の姿は傘型ですが、これでも巻貝です。これは江ノ島の東海岸(江ノ島本島の対岸にあたる)で拾ったもの。この個体の殻の長さは4.3センチ。マツバガイの名前は殻にあるこの線の模様からつけられたそうな。殻の縁のブルーとオレンジがけばけばしいようで、なかなかきれいな種類です。それにしても以下でのべるように岩場では普通にみられる種類のはずなのに、マツバガイは江ノ島や鎌倉の海岸ではあんまり拾えません。

ひっくり返してみたところ。殻の内側は真珠光沢があります。殻の縁は特に銀色のぴかぴか。内側にはなにやら輪っか状になった模様がありますが、これは馬蹄形をしたもので、筋肉の痕だそうな。

 

 そしてこちらは江ノ島本島、西側の岩場で撮影したもの。もちろん生きているもの。撮影は2006年の9月頃。岩場の潮間帯(潮の満ち引きで海水をかぶったり乾いたりする)でのっそりしています。後方はウノアシガイ、中央の鮮やかな青色をしたマツバガイとその隣にいるのはヒザラガイ。

 こちらもマツバガイ。なにやら色合いと模様や雰囲気がちょっと違いますがマツバガイ。ともあれ、このようにマツバガイは普通に江ノ島にいるのだけど、先にいったように海岸ではあまり拾えません。なんでなんでしょうね?。江ノ島自体が海岸から少し離れているからでしょうか。

 

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