記事タイトル:まとめると 


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お名前: 北村@   
 でもって、上の書き込みの幾つかをまとめると・・・・。

 ドローの法則は”なぜ正しいのか”それが見えてこない

 ドローの法則は(北村の知る限り)分岐学では使われない

 ドローの法則が分岐学に使われる、というオルシェフスキーの発言は根拠や起源が不明
(もしかしたら Dollo parsimony を勘違いした???)

 ネットや一般向けの本でこうした意見がしばしば見られるのは、もしかしたらあやまりの
起源が同じなのかもしれない

 こういった感じですね。そしてまた、


 分類学と系統学は違う

 分類学は系統がなくても分類できる/系統学は分類を使わなくても系統を推定できる


 どういうわけか分岐学が恐竜だとかの系統を推定すると、新しい分類がでた、とか、
そもそも分岐学は分類をつくるあたらしい方法です、という記述が目立つのですよね。
なんでかな?。多分、分類学と系統学(分岐学を含む)をごちゃまぜにしているから
なんでしょうね。
 
 あと、ドン・レッセムの「恐竜発掘」における分岐学の説明はずいぶんおかしな説明に
見えます。でも、この本は恐竜研究者のことを知るには良い本ではないかな〜〜と思います。
ほとんど暴露本ですので^^;)それに、彼が引用するマーティンやフェデューシアの
分岐学に関する批判は面白い。うわあああ・・・、こんなこと言っちゃって、大丈夫なんですか?。
って内容ですので。


 あと、ファーブルの本もよまなくちゃいけないかなあ・・・。分類学の考え方が分かるかも・・・。
[2002/11/01 16:21:32]

お名前: たけむら   
北村さん、やまださん、
丁寧な解説など、いろいろありがとうございました。
また何かあった時は宜しくお願いします。
[2002/11/05 12:33:04]

お名前: 北村@   
 たけむらさん>あい^^)。

 後、追伸というか補足というかなんですが。ある動物、例えばダスプレトサウルス
(<知らない人のためにいうと7000万年ばかり前の北米にいた恐竜で、ティラノサウルスに
よく似た動物です。ホーナーなんかはティラノの直系の祖先でないかと言っています)
がティラノサウルスの直系の祖先であるかないか?、ということを議論するのに
ドローの法則、いらないですよね・・・。

 最節約で十分。

 
 ダスプレトサウルスはティラノサウルスの仲間の中ではもっとも大きな比率の
腕を持っているそうですが、ダスプレトがティラノの祖先であった場合、


 小さな比率の腕(<例えばゴルゴサウルスのように)→

 →大きな比率の腕(ダスプレトサウルス)→

 →小さな比率の腕(<ティラノサウルス)

という具合に進化したことになる。つまり、小さな比率の腕をA、大きな腕をBとすると、
ダスプレトサウルスをティラノサウルスの直系の祖先とした場合、


 A→B→A

 と2回変化がなければならない。でも、もしティラノの直系の祖先が小さな比率の腕を
持っていたのなら、

 A→A→A

ようするにAのままだって訳ですね^^)。つまり変化は起きなくていい。

 さて、どっちが最節約ですか?、ということです。もちろん後者ですよねえ。

 すると大きな比率の腕を持つダスプレトがティラノの直系の祖先であると考える
根拠はとりあえずない。ただ、直系の祖先みたいな姿をとどめてはいるかもしれません^^)。
実際、ティラノの直系の祖先ってあんな姿なんじゃないですかねえ?。ちょっとごつくなった
ゴルゴサウルスのような・・・。

 ダスプレトにはあまり言及していませんが、ゴルゴやティラノの骨の特徴、ティラノサウルス科の
系統関係に関しては「恐竜を遊ぼう」を参考にしてくださいな。あれ、一応、メリーランド大学の
Dr.ホルツの研究/意見などを参考にしていますので。



 いずれにせよ、たとえ500年前の日本の地層から人間の骨が出ても、日本人なんだろうな、
とは言えると思いますが、北村という人間の直系の祖先であるかは分からない。そもそも、
その人は子孫を残せなかったり、彼の血統自体は絶えたかもしれません。直系の祖先
ていう言い方、科学としてはどーなんでしょうねえ???。


 ↑これら自体は北村の意見ですので、「系統分類学入門」文一総合出版などを参考に
してください。^^)
[2002/11/05 14:43:38]

お名前: 北村@   
 腕の比率はどーよ、という人のために、ダスプレトサウルスって目の前の角がまた上に
伸びているんですよね。これはゴルゴサウルスやティラノにはありません。

 まあ、もしかしたら

 A:ゴルゴサウルスの前方を向いた角

 B:ダスプレトサウルスの上を向いた角

 C:タルボやティラノのむしろ後ろを向いた角

 と考えた時、

 A→B→C

 という具合に特徴が進化した(<あまりいい言い方じゃない?)と考えることもできそうですけどねえ。
どうなんですかな?、ダスプレトサウルスの角は?。あれって結構独特なような^^;)
あまり科学じゃなくて申し訳ないですけどね。骨格をじっくり見たわけじゃないけど、
ああいう角を見ると、A→B→Cと並んでくれるのか?。並ぶにしてもBはちょっと
とんがりすぎてないか?、それとも高すぎやしないか??。

 そんな感想を持ちます。
[2002/11/05 19:09:30]

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