この掲示板ではさんざんドローの法則ってなんぞいや?、という話をしてきましたが、
上の書き込み、”考えてみれば”のまとめを少し(ドローの法則(思い付き?^^;)に関しては各書き込み参照)
してみます。
相同、つまりある動物のある器官と別の動物のある器官が対応する、例えばイヌにも
脚があり、指がある。人間にもコウモリにもそれはある。これが相同の典型的な例です。
これをどう判定するのか?。
そもそも相同というのは、起源が同じであるから同じものである、そういうことなので、
系統解析すればよろしい。例えば形態を最節約法(分岐学ですな)で解析する。あるいは
遺伝子の系統樹から形態のどれとどれが起源が同じか考える(<これは結局は最節約法を使うことになる、多分)。
つまり、生き物が持っている特徴の分布をもっともシンプルに説明できる分岐図を作れば
よい。北村が書いた「恐竜と遊ぼう」でいうところの、輪ゴムをいかにシンプルに整理するか?、
ですね^^)
このように原理はいたって単純。
ただし、最初にこれとこれは同じものである、と仮定している、それを系統解析にかけている。
もちろん、これは循環論法ではないのだけれども、人に疑問を抱かせるのには十分。
つまり、最初にA=Bであると仮定している、であるからA=Bになるのではないか?、
と疑問を持ってしまう。
これは間違いで、A=Bであると仮定しても系統解析の結果もA=Bにかならずしもなるわけではない。
A=B、C=D、E=F、などなどと仮定して、系統解析をした、そしたらAはBでないことが
分かった、そういうことも当然ありうる。例えばティラノサウルスとアロサウルスの大きな
身体は同じものであると仮定することはできるけど、系統解析にかけると相同ではない
ことが分かる。
仮定は結果とイコールではない。
それにまた、仮定を変えることで最初の結論が妥当か、それをテストすることができる。
場合によっては遺伝子を持ち出してテストすることもできる。つまり科学できる。
ただし、この作業はかなり難しい・・・^^;)。ようするに原理は単純なのだけれど、
だからといって実際の作業が簡単なわけではないのですな。
場合によっては最初のA=Bがそもそもまったく見当違いである(らしい)ことが分かることもあります^^;)
[2002/11/23 03:18:09]