気管切開



平成16年5月 ミニトラックを気管に設置する
          

昨年母は4回入院をした。
どれも鼻や口から吸引をしてもオキシメーターが
上がらず90 80 70 と下がり背中を叩いたり、
体を移動しても駄目・・・
訪問看護ステーションに電話を入れ、
父の酸素チューブを引っ張り母の鼻に入れる。

入院すると結果は肺炎や慢性気管支炎
12月の入院時は気管切開の話が出る。
初めてのことに父も私も驚く。
入院中色んな看護師さんに話を聞くが
決心できず退院。
今年の5月再度同じことを繰り返す。
もう・・・駄目かも不安は募るばかり。

たまたま連休中で当直の先生は
呼吸器のDr.悩みを相談する。

先生から
「とっくに気管切開の時期は過ぎています。
お母さんの命を少しでも延ばしたいから
勧めています。」
と言われ、さらに考えていた気管切開の方法
以外にもあることを知る。
それがミニトラックと言うものだった。

これは首に5oくらいの穴を開けて
10pくらいのチューブを気管にいれる方法だった。
抜けやすい反面、必要が無くなったら
すぐに抜けば塞がる。
声も出る。
この小さな穴からチューブを肺に入れる。
吸引の機能は通常よりは劣るが
唾液の多い母でも充分その役目を果たしている。


通常気管切開後に入っているものは
バルーンで膨らし気道に固定。
この場合は毎日水の量を
確認する必要があります。
ただこのバルーンは固定の他に口からの
唾液の落下を防ぐ役目をします。
ミニトラックは緊急時に気道を確保する為に
使用する目的のものです。
でもこのミニトラックでも肺に溜まっている
唾液を引くのには充分その役目を
果たすことが出来ます。



術後二週間はトラヘルパー


首に開けた穴

交換時の消毒

二週間に1回交換

チューブを首に差し込む
       


在宅の様子

在宅ではミニトラックのチューブの穴を開けて、
二枚のガーゼを輪ゴムで止める。

病院では必ずチューブの口は閉めていました。
在宅では私一人が24時間管理すると考えた時
まず心配だったのが呼吸。
この穴を開けて置くことで口に唾液が
溜まっても肺呼吸が出来、
さらに気管に溜まった唾液は音で判るようになる。


@入院中に気管チューブを止めていたもの
A@が一つしか無く、購入も難しいのでフェルトで作成する
BAで作成したものが延びることが判り、
その周りをハンドタオルで縫う
      
在宅での注意点

吸引は気管に直接入るので「清潔、不潔」をきちんとする。
毎日セッシ(大型ピンセット)とセッシを入れるものを
15分間煮沸する。
気管に入れるチューブはセッシで挟んで吸引を行う。
気管に使用するチューブは毎日使い捨てで使用する。
チューブを入れるものも毎日交換。
首の穴を消毒、ガーゼを取り替える。
ミニトラックはチューブを刺しているだけなので
抜けないように注意する。

戻る