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 所用があって滞在中のそのマグルの街で、2人は夜までの予定がぽっかりと空いてしまった。
 特に飢えても渇いてもいなかった彼等は、ふと出来心で映画館の前で立ち止まった。ハリーが最近の映画の話をしていたのを思い出したのだ。
 少年の頃、休暇を利用した冒険旅行で幾度か「映画」を見たことがあった彼等は、チケットの買い方も映画館の中の仕組みも、大抵は知っている。互いに同じ考えであることを表情で確認し、彼等は適当に紙幣を渡して適当にお釣りと座席券を受け取った。
 しかし上映が丁度始まったばかりだったスクリーンを見て、2人はしばし固まった。後ろから注意をされて慌てて座席に腰を下ろしたが、彼等の目は丸く開いたままだった。
 昔に見た映像とは何もかもが違いすぎた。
 色も音も驚くほど鮮明で、それでいて、魔法でも作り出せないような幻想的な生物や街が映っている。細工の分かる箇所や、偽物のおもちゃだと分かるシーンは一つもない。
 何もかもが本物だとしか思えなかった。
 そして娯楽に関しての探求心は魔法使いを遥かに凌ぐマグル達の作る物語はともかく早く、登場人物は魅力的で、免疫のない彼等の心を簡単に捕らえた。
 画面に何か脅威となるものが映るたびに彼等の肩は大きく跳ねたし、主人公が危機を脱したときは安堵の深い溜息が漏れた。主人公が行動を共にしている少女が敵に急襲された時など、シリウスは杖を抜いて立ち上がりかけたが、我に返ったルーピンが服の裾を強く引いて止めた。
 彼等の周囲の座席にいる人々は、もはやスクリーンを見ずにシリウスとルーピンに注目していたのだが、2人はそれには気付かなかった。

 映画が終了して、無言のままふらふらと外へ出た彼等は、本来の目的地へ向かうのを断念し宿へ帰った。そしてその夜中に2人揃って知恵熱を出したのだった。



いや、なんつーか。
これで見た映画が「バイオハザード2」
だったりしたら大変だ。(笑)
そしてハリーはおじさん2人に
物凄い勢いで粗筋を聞かされるに5ガリオン
しかもシリウスとか興奮して
何回も同じ話をする方に2ガリオン
2004/12/10

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