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 ある日ルーピンはシリウスに叱られた。
 説教の内容は、ルーピンの性格がこの年齢の男性にしては子供っぽく素直すぎ、少しもずるいところがないというようなものだった。ルーピンのそういう所を、シリウスとしては嫌いではないし逆に好ましいとすら思っているが、見ていて余りにも危なっかしい、などと幾分脱線気味に話は続いたが、ルーピンは聞いている途中で誰の話なのかが良く分からなくなり、しまいには「自分で自分の話をしているのだろうか?」などと思えて吹き出しそうになった。
 しかし友人の顔を見れば善意からの忠告である事は明らかであったので、ルーピンは昔に読んだ長くて真面目な小説の内容などを思い出し、その時間を必死に耐えたのだった。


お疲れ様です……。 たぶんシリウスさんの見ている先生は
実際の先生よりもちょっぴり生真面目な人だと思う。
それはシリウスさんが生真面目だからです。

2003.08.06


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