04年クイズ





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04年の掲示板は6人分のにゃかむらの日記の中から
本物を当てよというクイズでした。

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2004/05/24(月)


いつぞやの酷い雨降りの週末の事でした。
ほぼ終電で帰ってきた私は駅前の横断歩道で信号待ちをしていました。
ふと足元を見ると靴下(片方)とおぼしき物体が落ちていました。
その日は風もかなり強かったので洗濯物が飛んで来たのだろうと思ったのですが
信号が青になって歩き始めると道路の真ん中にベルトがべろんと寝ていました。
???と思いつつ渡りきった所にはついにズボンが。
何があったんだ一体! 中の人はどうなったの!

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2004/05/24(月)



某所テーマパーク。大阪のあれではなく、千葉浦安にあるあれです。
あれの歩具ワー津バージョンはできないものでしょうか。
7〜10月の主なイベントは、現在公開準備中の映画にあわせて、

○黒犬フェスティバル(100匹の黒犬の中から本物の黒田さんをみつけだす
 緑フードの中年男を皆で見物)

○黒田と先生と子供達、ネズミ小僧の例の名場面を壮大な電球パレードで。
 もちろんパレードの乗り物ははりぼてのヒッポグリフ。先頭では先生が
 ローラーブレードを履いて杖を振り回します。

テーマパークに足を踏み入れた人は、陽気な丸メガネや犬耳をつけて
そこらを練り歩くのです。
一部の人しか嬉しくないですが、その一部の人は多分現実世界の住人であることをお
休みしてテーマパークの隅に巣を張り始めるに違いありません。

一個まるまるテーマパーク化は無理でも、
あの映画がディ○ニー資本でありさえすれば…今頃…。

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2004/05/24(月)



むかし学生だったころ、学内の畳の部屋で友人とくつろいでいたら、
外から「かくまってください…!」という叫び声とともに、
後輩が駆け込んできたことがありました。
「どうしたんだい、カメさんや?」と浦島太郎よろしく彼女を介抱し、
我々は尋ねました。肩を落とし、取り乱しながら、カメさん曰く。

「友人たちと楽しくお喋りをしていたのです。そしてある一人が
「ちょっと、トイレ行ってくるわ」と言ったので、
私は快く送り出そうと、いってらっしゃいと言いたかったのです。
ああ、だけどそのとき何故か私の舌は私を裏切ったのです。
微妙にもつれ、とんでもない言葉をつむぎだしてしまったのです。
そう、「ええよ、トイレ、行っといれ」と……!!」

我々「それはなんと恐ろしい……!!」

我々は戦慄しました。
我々の住まうこの地では、ベタなギャグを言って許されるのは幼稚園までです。
それ以上の年齢になれば、笑いの面ではもう一人前だとみなされます。いっぱしの大
人と同じ土俵で、熾烈な戦いにも果敢に飛び込まなければならないのです。ベタな
ギャグを何のひねりもなしに口にしてしまう者は、平安時代に歌の一つも詠めないの
と同様、社会的に非常に不利であるのです。

なのに。
「トイレ、行っトイレ」……!!
口から何かが飛び出してしまいそうです。

カメさんは、「違うのです違うのです。わざとじゃありません。信じてください!」
と涙を目に浮かべながら必死で我々に訴えます。
「わかったよ。信じるよ。あなたはそんな言葉を何のオチもひねりもなしに
言う子ではない……」
「ああ、ありがとうございます!ありがとうございます!
ああ、だけど私の友人たちは信じてくれないでしょう。
私があの言葉を言ってしまったとき、友人は
「信じられないものを見た」という顔をして私を見たのです……」
まさにその時、部屋の外から高らかな囃子声が響いてきました。

「や――い!! トーイレ―――!! 行っトイレ――――――!!」

カメさん「嗚呼……!!」
突っ伏してさめざめと泣く彼女に、我々はかける言葉がありませんでしたよ……。

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2004/05/24(月)



好きな謎の一つにこんなものがあります。

『部屋の中で太郎さんと花子さんが死んでいます。
 傍らには割れた金魚鉢があり床には水がこぼれています。
 太郎さんと花子さんの死因は何でしょう』


「謎」というものには多くの種類がありますが、
人の視界に死角が存在する様に
人の論理や言語の死角をついてくるのが
その基本的な意味であると解しています。

それで

a) 合わせ鏡に光をうつすが如く謎を乱反射させ、ひとの精神を攪乱し、死角を作る。

b)されている事も気付かない小さな目隠しをし、死角を作り上げる。

の二パターンが例えば推理小説の謎の作り上げ方だと思います。

私はどちらが好きとも言えませんが、どちらかと言うと
後者の方が好きかもしれません。

で、最初の文章に戻りますが、あの答えは

『太郎さんと花子さんは金魚でした』 

です。

非常に単純でうつくしい、死角の作り方だと私は思います。

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2004/05/24(月)



日本人は螺旋(ねじ)という形を発想できなかったため、
諸外国に比べて工業製品の発展が遅れたそうです。

でも、釘の段階で思考停止してしまって、
発想がその先へ行かなかったのはとても気持ちが良く分かる。
繰り返し使える点や材質を選ばない点など、ネジのほうが
あらゆる面で優れているけれど、釘に馴染んでいたら
まさかその先があるとはとても考えられないだろうなあ。

そしてネジを考えついた人は天才だと思う。
私達の生活は過去の天才達の幾つもの仕事で
満ち溢れている。数えたらきっと千や万の単位であるだろう。
せめて感謝だけはしておこう。ありがたいありがたい。

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2004/05/24(月)


雨の中、帰宅すると、空気が熱く乾いている。
鉄に似た味を舌に感じて、まるで砂漠に来たよう。
台所に行くと、やかんの取っ手と蓋がドロドロに解けて、
チョコレートのようになっていた。火力はMAX。

速攻で火を止め、ガスの元栓を閉め、隅々まで熱くなった家中の窓を開け、
家の外で深呼吸し、火事やガス爆発を起こさなかった偶然と幸運に感謝しました。

家人が最後に家を出たのは7時間前。コンロの火は空になったやかんを
何時間も温め続けたわけです。割れた卵を温める親鳥みたいに。
そしてやかんは崩壊。人の作ったものの持続性と儚さは、健気なほどだと思った。


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リアルタイムで参加されていない方も
ちょっと考えてみて下さいませ。

回答用BBS


5人の協力者の方、当時は甘えたことぬかして済みませんでした。
あと解答してくださったみなさんありがとう。

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