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瀬戸は六古窯の一つで、陶器では大変な歴史を持っているが、磁器については19世紀初頭になって肥前窯からの技術導入を経て磁器生産を開始している。幕末期は清朝磁器スタイルに倣った什器を主に生産していたようである。瀬戸の磁器が美術史的に注目されるようになったのは鎖国が解除され、日本が海外の万国博覧会等に積極的に参加するようになってから、すなわち明治期になってからのことである。 当時の博覧会への出品作品を図録などで見ると、驚くほどの精緻さで描かれた作品に圧倒される。 この時期の瀬戸・美濃窯では南画系絵師が腕を競い花鳥、山水、人物などの見事な細密画が展開されていた。 これらの製品は海外でも高い評価を得て、明治期には瀬戸・美濃製品が肥前に代わって海外輸出の主役になったのである。 今回の展示品は、こうした瀬戸染付作品に憧れを抱きつづけてきた私が、その片鱗を覗わせてくれる作品かなー? と 「一人善がり」 しているものである。 2006/10/1 | ||||