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最初にこの皿を見たとき、古伊万里にこんなデザインがあったことに驚いた。一瞬、洋皿かと思ってしまった。 C&Sにも興味を持っているので洋皿も眺める機会が多いのだが、洋皿にあっても何の違和感のないデザインであると思う。 300年以上前の日本人にこんな感性があったということに感動すると同時に日本人としてまことに誇らしくもある。 まあ、考えてみれば当たり前と言えば当たり前のことかもしれない。 近世のヨーロッパの美術シーンでは「ジャポニズム」 と称され、多大な影響をあたえた日本文化であるわけであるから。 西洋陶磁器の世界でも「イマリスタイル」「柿右衛門スタイル」など「和」のテイストを模した特徴的な作品群がある。 しかしこの作品は、こてこての「和」でもないし「洋」でもないという絶妙の雰囲気をもっている。 普遍的な「美しさ」というものは、「和」も 「洋」も超越したところにあるのであって、洗練に洗練を重ねた盛期伊万里の美意識は、 そこまで到達していたのである。 2006/4/1 |
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