薔薇には心がある
2001/2/25




秋咲きの薔薇が咲いてきて、薔薇のエピソードを思い出した。
先日、「大好きなあなたへ」のワイルドガーデンにお邪魔したとき、薔薇についてのエピソードのなかに、「ああ、やっぱりそうなんだ」と思うものがありました。

一つは、「足音が薔薇にとっては、なによりの肥料」とのこと。

薔薇は、自分に関心を持ってくれる人のためにより綺麗に咲こうとするのです。なんとも愛らしいものです。
いつも見廻りに来てくれる人の足音を聞いて、薔薇は「綺麗に咲くぞ」とはりきるのです。人間と同じなんだよね。


もう一つは、ご近所のピアノの先生のお嬢さんの言葉。
「うちの薔薇は、いつも音楽を聞いているから綺麗なのかなあ」。


そうなんです。音楽と、お嬢さんが綺麗だなあと思ってあげる心に応えているんでしょう。



写真は、うちのオールドローズ。
これも、父が大昔に植えたもの。
昨年までろくに咲かなかった。

日本庭園を目指す私にとって、薔薇は相性が悪い。
「ろくな花もつけないで、所かまわず枝ばかり伸ばしやがって、これ邪魔だからそのうち切るぞ」と家内に宣言していた。

するとどうだろう、写真のごとくこれでもかと言うくらい咲いた。

家内と二人あきれて立ち尽くした。
「はいはい、わかりましたわかりました、切りませんよ」、ここまで見事に咲かれるともう切るわけには行かない。

「こいつ人の心がわかるんだ」と顔を見合わせた。


こんなことがあったので「やっぱりそうなんだ、薔薇には心があるんだ」と確信したのです。

しかしながら、うちの場合愛情でなくて、脅しだったところが、なんとも情けないやね。

「いつもそうやって咲けば良いんだよ、真面目にやれよ真面目に」 と、やむなく説教をたれるハヤカです。