あ と が き

  はじめはこの作品だけには「あとがき」は書くまいと思った。
  その内、何か不安になってきて
  何か書かねばという強迫観念に囚われてきた。
  強迫観念に囚われて書く「あとがき」なんて
  結局作者の言い訳のような気がしてくる。
  それが分かっていたなら書かなくてもよいのに
  結局書いてしまう。
  これぞ物書く人の自信のなさのあらわれかとも思われる。
  この作品の作者はすでに五十の年を越えている。
  そろそろ「般若心経」が分かりたくなる年頃である。
  そこであれこれ変身してその心を求める旅に出た。
  この作品はそのように思ってもらって結構である。
  勿論それ以外にも思ってもらって結構である。
  羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経 


  追記
 

 この作品は1991年に啓文社から発行されたものです。従って当時の制作者の
思いを吐露したものとご了解下さい。又、テーマ上必要とされる独特な表現につい
てもご了承下さい。
 ホームページに載せるに当たり、字句の誤り等、一部手直ししてあります。
尚、啓文社は現在、存在しておりません。

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