医療法人財団 正明会 山田記念病院

Hashi Architectural Design Workshop


●既存病院の増床(116床から140床へ)、診療部門拡張のための移転新築計画です。
 墨田区の下町情緒の色濃く残る一画に建つこの病院はそのヴォリューム感を主張しすぎぬよう、微細なスケールのエレメントで構成し圧迫感を
 和らげています。
  また、今後もたびたび行われるであろう医療制度改革等による、「病院機能の変化」にフレキシブルに対応するべく、交通・設備の主動線以外
 
バルコニーの先端に連続する構造柱と縦樋。
柱は鉛直力しか負担させていないため鉄骨216mmΦとスリム。
の諸室は柱等の構造フレームから解放された無柱のスペースとしています。

Data
所在地 墨田区
延床面積 5,991u
構造規模 S造、SRC造
地下1階地上5階
設計協力
構造設計 (有)エスフォルム
設備設計 葛間設備コンサルタント




玄関アプローチとシンボルの碇。
病院創始者の山田正明氏が戦時中に軍医長として乗艦した駆逐艦「初霜」は数多くの作戦に参加。戦闘中触雷擱坐したものの終戦時に日本に残り、解撤されました。
縁あって山田氏の手元に残されたその碇が旧病院から再び引き継がれ、据えられています。
エントランスホール、総合待合ホール。
コンパクトですが木目調のルーバーと照明効果で静かな落ち着いた空間としています。
外来の待合ラウンジ。
病棟のデイルーム。
インテリアは「木」を多用。住宅的なスケール。
EVホール。
R面の壁は質感のある櫛引の左官仕上げ。
特別病室の一つ。
ラウンジスペースを付属。
病棟、スタッフステーション。
鉄骨構造フレームモデル。
中心部分で水平力を負担する3次元フレームが集中しています。