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鍼灸で斜視を治した話
こんにちは。
いかがお過ごしですか?
まっすぐ前は見えていますか?
患者さんから許可を頂いたので書かせていただきます。
2022年6月某日、当院に電話でお問い合わせがありました。
『斜視を治せますか?』と。
内容は以下の通りです。
@患者は6歳男児。
A片目の外斜視。程度はひどくない。
B眼科で指摘され、矯正のための眼球運動トレーニングが必要(確定)と判断された。
C数週間後、もっと大きな病院で精密検査を行うが、その結果次第で将来のために手術をする必要があると言われた。
(手術は早い方がいいので、検査結果で1年生の内に手術を行うことになる、とのこと)
D患者の母親が以前通っていた鍼灸院で院長から「この子の斜視を治す必要があったら、治せるから来なさい」と言われていたが、院長が引退してしまった。
E近所に当院(小浜治療院)があることに気付き、電話してみた。
Fできれば手術は避けたい。斜視を治せるか? 治した経験はあるか?
この内容に対して、私はこう答えました。
@私は斜視の患者を治したことはない。
Aしかし、鍼灸治療は斜視を治すことができる。その治療法を知っているし、資料も取り揃えてある。
B新米だったころの私なら分からないが、今の私なら技術も知識も斜視を治すレベルに達しているし、治す自信もある。
C斜視を治すなら年齢が若いほど効果が出るのが早い。しかし、患者が6才では刺す鍼を使えないのでてい鍼を使うことになり効果がやや弱い。治らないということではなくて時間がかかるということ。
D時間が無いので精密検査に間に合うか微妙なラインだが、やるなら出来るだけ早く来ていただきたい。
E再度申し上げますが、治す自信はある!!
以上を話して電話を終わりました。
そして数日後、お母さんから電話があり、鍼灸治療開始となりました。
まあね、始まったのは良いんですが、相手は6歳の男の子。
もうね、ベッドの上でじっとしていられないの。恐怖で。
わかりますよ。
私も小学1年生の時に祖母に連れて行かれた眼科で大暴れして、毎回看護師総出で取り押さえられて、毎回先生をヒーヒー言わせながら目薬やられてたし。(終わったら眼科の隣の八百屋でキャラメル買ってもらってた)
それと比べたらとても大人しいけれども、それでも持って10分ってとこですわ。
なので、てい鍼で1回10分の施術を週2回ペースで続けてもらうということになりました。
回数を重ねるごとに慣れたようで、男の子は大人しくなりました。
鍼は打たせてもらえませんでしたがね。
まあ、笑顔で来て、笑顔で帰れる状況を作るには、無理して刺す鍼を打つにはいかない訳で。
途中、何回かは施術中に寝てしまうくらいまでリラックスして施術を受けれるようになりました。
で、8月初旬、大きな病院で瞳孔を開く薬も使って、眼球運動と立体視の検査を2回行ったうえで、「眼球運動トレーニングも手術も必要なし。経過観察」という最終結果が出た、との報告を受けました。
『眼球運動トレーニング確定、手術もおそらくやる方向』からの『経過観察』へは、明らかに良くなっているということです。
斜視ってのは加齢に伴い程度が強くなっていくので、「これで死ぬまで斜視の鍼灸治療は必要ない」というわけではないのですが、あとは数か月に1回現状維持させるための施術をするだけなので、「とりあえず治療完了、『治癒』ということでいいですか?」と確認しあったうえで終了となりました。
今回、『斜視の治療が鍼灸治療により可能』ということが証明できました。
手術を回避できて本当に良かった。
検査に間に合って本当に良かった。
ひょっとしたら、刺す鍼を使えばもうちょっと早く良くなったかもしれないし、年齢がもっと上だったらもっと長くかかったかもしれません。
でも、こちらの都合を言っちゃえば、斜視を『私が』治すことができる、ということが証明できたのが大きかったわけで。
ああ、私も成長したんだなあ、と自画自賛しておきます。
大事なことなので、ハッキリ申し上げておきますね。
鍼灸治療は斜視を治すことができます。
小浜治療院は鍼灸治療で斜視を治したことがあります。
どうぞお気軽にご相談ください。
皆さんのお力になれれば幸いです。