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便秘症の治療に鍼灸を
皆さん、お通じは毎日ありますか?
お通じの出てくるモノのタイプはどんな感じですか?
便通の理想は「1日1回以上、バナナのような形のウンチ」です。
ところが理想の便通というのはなかなか続きませんよね。
調子がいいと思いきや、何日も出なかったり、はたまた下痢が続いたり。
私はバナナのようなウンチは出ますが、2日に1回なのでやや不満です。
たまに出ないのが続くと腹が張って機嫌が悪くなりますね。
便秘症の患者さんから「1週間出ない」なんて話を聞くと辛そうで心中お察しします、って感じになります。
いざ便秘になったらどうするか。
東洋医学では便秘のタイプを大きく2つに分けます。
@実証タイプ(腸エネルギー渋滞型、主に熱証を示す)
A虚証タイプ(腸エネルギー不足型、主に寒証を示す)
です。
@実証タイプの特徴は
- 熱っぽい(身熱)・口が渇く(口渇)・口臭がある(口臭)・
- 顔が赤っぽい(面赤)・暑がり(喜涼)・
- ゲップやおならがよく出る(噫気頻作)。
- おしっこの黄色が濃い。
- 辛いものや味の濃いものを好んで食べる。
- 血気盛んで、やや気が短い性格
A虚証タイプの特徴は
- 腹や手足の冷え性(四肢欠温)
- ふらつきやめまい又は物がはっきり見えにくい(頭暈目眩)
- 暈顔の血色が悪い(面色少華)
- 暖を好み冷えを嫌う(喜熱悪寒)・
- 気力の弱まり(神疲)
- 少しのことで怯える(気怯)・
- 便を出す力が弱く、どろーんと便が出る。おしっこの色が透明で量が多い。
- 気が弱く、人に強く言えない性格
です。
あなたはどちらが当てはまりますか?(全部当てはまらなくてもいいですよ)
長引く便秘で便秘薬依存や下剤依存になっている方はA虚証タイプが多いですね(長期化・複雑化して虚証なのに熱証を示すこともあります。正確な診断は専門家へ)。
鍼灸院などに行かずに個人でできる対策ですが、
@実証タイプは
- 水分を多く摂取する。(ですが冷たい飲み物はやめたほうがいいです。虚証タイプに移行します)
- 食べ物は「辛い物」「濃い味」を控える。
A虚証タイプは
- お湯を飲んで体内に熱を加える。
- 冷たいものは飲まない。
- お風呂にゆっくり浸かる。
- 軽い運動をする(激しい運動はいけません。さらに腸のエネルギーを消耗します)
どちらのタイプもフラダンスをすると腸が刺激されてよく出るようになります。
お試しください(注:妊婦さんは絶対フラダンス禁止です)。
便秘薬や下剤で便を出すと、腸のエネルギーを大きく損なうので、とくにA虚証タイプの場合はさらに便秘が悪化します。
生薬の「センナ」「ゴールデンキャンドル」が入っているものは絶対に飲まないよう注意してください。
薬の常用は避け、1度使用したら3日は様子を見てください(なぜなら便秘は、日本内科学会の定義で「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」となっているからです。「便が出ないのが3日」はあくまで「正常の範囲」なんですね。)
小浜治療院では針灸マッサージで
@実証タイプには腸のエネルギー循環を良くして便通を促す施術を、
A虚証タイプには腸にエネルギーを加えて便通を良くする施術を行って
便が出ないのが3日以内の人にも毎日出るような体に変えていく施術をしています。
患者さんの声を聞く限り、鍼灸マッサージは便秘に良く効いていると思っています。
皆さんのお力になれれば幸いです。