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ネタバレ感想

ゲームの名は誘拐(東野圭吾)

ネタバレで書いていますので未読の方はご注意ください。
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投稿者---kigi(2003/01/08 15:52:30)

若い娘の言うことは、そのまま全部信じる男は多いけど、佐久間もその典型(笑)
娘の方は、佐久間について念入りに本人確認をしてるのに、それを見ていながら、
自分は相手の言うことをまるっきり信じてるんだから、まったくお人好し。
こういう自信過剰は、女性から見ると操りやすいタイプかも(笑)

家を見たいと言われたら連れて行き、
留守電を消したいと言えば、横須賀まで付いて行く。
おまけにファミレスまで入ってしまうのは、もう何を考えているのかわからない(笑)
こういう時は車を覚えられないように、駐車しないでぐるぐるまわっているものです。
娘の側は、これでもかと言う証拠作りをやっているのに、
本人には振りまわされてるという意識はないらしいし、
人質にこんなに自由にしゃべらせる犯人はいないって。

結局、佐久間は誘拐の計画は立てられても、
実際の誘拐犯がどんなことをするのかという発想はないのよね。
つまり現実を想像する能力がない。これでは企画から外されても仕方ないかも。
社長の方が見る目があったということですね。

「ご息女」を「樹里さん」に変えてくれという所(P88)、
「“ママ”はもうすぐ新宿に着く」(P199)は決定的な伏線ですね。

ただ、ラストは無事に完結、というような終わり方なんですけど、
殺された樹里さんはどうなるのだ?
一番の被害者なのに。あの家族はあれで、めでたしめでたしで終われるのか?
要するに、ゲームでは1つの視点しかない、
佐久間も社長も1つの視点からしか現実を見ていないということかな。
でも現実社会では、複数の視点が複雑に絡んで1つの事実が出来あがっている。
ゲームとしてしか見られなかった佐久間や社長一家は、このあと破滅しそうだけどね。

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No.86

投稿者---かなめ(2003/01/13 03:03:42)

こんばんわ。かなめです。

そうそう、娘のほうがうわてだったってことよね(笑)
伏線がたくさんあって、最後にさしかかると
何度も前のほうのページを読み返したりしたわ。
最終的にはあまり好きな話ではないかな。
いくらなんでも、目的のためなら
体の関係も持っちゃうってとこもヤだったし
最後の部分を読んだとき
これは殺された樹里さんに関しての話ではなく
あくまでも誘拐の話なんだなぁと思って
なんかあんまり好きになれなかったかも(^-^;)


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No.87

投稿者---kigi(2003/01/14 16:29:34)

そうでしょ!
あの娘はとても素人とは思えない。
工作員みたいよね(笑)
私もそこまでやるか〜と思いました。
タイトル通り、小説としてより、ゲームとして読むべきなのかなと思ったけど、
それにしても後味が悪いよね。
『レイクサイド』の時も思ったけど、この人たちの今後が知りたいよ。